大阪桐蔭は今年も強いのか? 野手が総入れ替えでも「神宮連覇」の偉業
初優勝した21年大会に続いて、昨年も明治神宮大会を制した。エース前田を中心に、秋の王者としてセンバツ連覇に挑む 【写真は共同】
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エース前田は最後の最後に本領を発揮できる
前チームからエース格で、新たに主将に就任した前田は文字通りチームの大黒柱だ。昨秋は本人が言うように本調子ではなかったが、重要な試合ではさすがの投球を見せた 【写真は共同】
昨秋の近畿大会で優勝、さらに各地区のチャンピオンが集った明治神宮大会でも優勝。明治神宮大会は2連覇を果たした。2年連続でその中心にいた前田が、今年のチームでもやはり軸になる。最速148キロのストレートに、スライダー、チェンジアップ、ツーシームなどを自在に操る。どの球種でもストライクが取れて、勝負どころでの抜群の制球力、そしてフィールディングの良さも目を見張るものがある。
だが、昨秋は大阪府大会から状態が上がらず、フォームがやや崩れ、制球に苦しむ場面もあった。昨秋のピッチングを本人に振り返ってもらうと、「良いところがほとんどなかった」などと厳しい言葉が並ぶ。それだけ思うようにいかなかった試合が多かった。
昨春のセンバツ、夏の甲子園、秋は栃木国体と、フル稼働したことで勤続疲労がなかったといえば嘘になる。頼りにされる存在だったからこそ、どんな時でも最高のパフォーマンスをしなければ、という本人の強い責任感もあった。
それを踏まえて昨秋の公式戦の成績を見ると、前田の“決勝キラー”ぶりが目につく。大阪大会決勝では履正社を相手に7-0(7安打完封)、近畿大会決勝では報徳学園に1-0(3安打完封)。実力校を相手に圧巻のピッチングを見せた。さらに明治神宮大会決勝の広陵戦では6回からマウンドに登り、3安打7奪三振、無失点と相手をまったく寄せつけなかった。最後の最後に本領を発揮できるのはさすがと言える。
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