男子バレー世界最高峰の舞台イタリア 石川祐希はホームの大歓声を背に堂々とプレー
チャンスを生かせなかった石川「無理に打ちにいってしまった」
トレンティーノとの対戦はマッチポイントからの悔しい逆転負けとなった 【平野敬久】
「トスが高くなかった中、無理に打ちにいってしまいました。そこでもうちょっとうまく処理をしなければいけなかったと思うし、セッター以外のハイセットはリバウンドを取ったり、点数につなげることができていた中で、いいトスじゃない状況、低いトスの時にも無理やり打ちに行ってシャットを食らったり、ミスをするケースが多かった。それが4セット目の最後も出てしまったし、あそこで締めて勝たなければいけない試合だった。無理に打ちに行ってしまったことは、僕個人としての反省点です」
単に勝てる試合を落としただけでなく、最高の環境で戦えたにも関わらず取り切れなかった。しかも満員のホームゲーム、自身にとっても「これほど人が入ったのは初めて」という環境だったからこそ、余計に悔しさは募る。
「こういう中で勝てば勝つほど、お客さんも入ってくると思うので。勝利することが、必要だったと思います」
カップ戦準決勝で再戦する相手に石川はリベンジを果たせるか
敗戦数日後再び対戦する相手にどんなパフォーマンスを見せるか 【平野敬久】
そして、まさにリベンジを果たすべき絶好の舞台は、すぐにやってくる。
2月25日。イタリア国内のカップ戦であるコッパ・イタリアのファイナルラウンドがローマで開催され、昨年末の準々決勝でルーベ・チヴィタノーヴァに勝利したミラノが、昨年に続いて進出を決めた準決勝で対戦するのがトレンティーノだ。
取り切れなかった1点を、次こそ確実に取り切る。決められなかったフィニッシュを決めるべく、自らのプレーにフォーカスすることはもちろんだが、チームを勝たせるためにどう振る舞うか。この敗戦から間もなく迎える次の戦いへどうつなげていくのか。
石川が見せるリーダーシップは、日本代表のみに留まらない。世界最高峰の舞台でも健在だ。その強さが、頂点を決めるトーナメント戦でどんな風に発揮されるのか。楽しみは増すばかりだ。