春季キャンプで見たい! 期待の若手をチェック

春季キャンプで見たい期待のパ・リーグ若手投手6選 谷繁元信&里崎智也はオリックスの「秘密兵器」に注目

前田恵

昨年10敗の隅田知一郎は今年10勝もありえる

昨年は不運もあり1勝10敗と大きく負け越した隅田知一郎。今年は昨年とは真逆の10勝以上を目指す 【写真は共同】

里崎 僕はあと、隅田知一郎投手(西武)も気になります。大卒2年目だから、厳密にいえば、ここに挙げるべき投手の条件には当てはまらないんだけど……。昨年1勝10敗でしょう。

谷繫 かわいそうだったよね。

里崎 序盤戦は、森(友哉=現オリックス)選手、山川(穂高)選手ら主力がケガで欠場していて、いいピッチングをしても味方の援護がなく、勝てなかったんですよね。

谷繫 しかもそこで全部負けが付いたよね。

里崎 そうなんですよね。だから、うまく投打がかみ合えば、いい形でいけそうなんですけどね。

谷繫 楽天の早川(隆久)投手も、みんなもうちょっと取り上げていいようなピッチャーなのに、なんか今フェードアウトしているよね。

里崎 オフに左ひじのクリーニング手術をしましたよね。彼もプロに入ってから若干、小さくまとまっている感が出ていますね。

谷繫 大卒で、今年3年目でしょう。

里崎 踏ん張りどころではありますね。

――ちなみに、お2人がキャンプ取材でブルペンに行って、キャッチャーの後ろから投手陣を見る場合、どんなところに注視していらっしゃるのでしょうか?

谷繫 まずは投げ方ですよね。どういうフォームなのか、手の位置がどんなところにあるのかとか。あとは球の角度。キャッチャー側から見るのであれば、球の回転とか、ベース際まで来たところでの球のスピード、力。あらゆるところを見ようとしています。

里崎 全体的には、谷繫さんが言われたような感じです。ただ、行く時期にもよりますよね。キャンプ序盤なのか、終盤なのか。終盤に入ると実戦が入ってくるので、ブルペンよりまず実戦を見ることが多くなります。

谷繫 キャンプの序盤か終盤かでいうと、球の力やキレが絶対変わってきますよね。例えばキャンプの序盤に行って見たボールと、終盤に行って見たボールの違いがあればあるほどいいんです。いいピッチャーはキャンプでうまく調整して、どんどんピッチを上げていきますから。そのあたりも、僕らとしては見どころになってきますね。

企画構成:スリーライト

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著者プロフィール

1963年、兵庫県神戸市生まれ。上智大学在学中の85、86年、川崎球場でグラウンドガールを務める。卒業後、ベースボール・マガジン社で野球誌編集記者。91年シーズン限りで退社し、フリーライターに。野球、サッカーなど各種スポーツのほか、旅行、教育、犬関係も執筆。著書に『母たちのプロ野球』(中央公論新社)、『野球酒場』(ベースボール・マガジン社)ほか。編集協力に野村克也著『野村克也からの手紙』(ベースボール・マガジン社)ほか。豪州プロ野球リーグABLの取材歴は20年を超え、昨季よりABL公認でABL Japan公式サイト(http://abl-japan.com)を運営中。

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