予選から波乱続出の高校サッカー選手権 2冠狙う前橋育英が中心も混戦か
高卒で海外挑戦のFW福田師王ら注目選手も多数
ここまでに挙げた以外にも来季からJリーグへ進む選手がいる。日大藤沢のFW森重陽介(3年)は、清水に内定。198センチの長身で、センターバックでもプレーできる二刀流の選手だ。関西最強の呼び声もある東山(京都)は、高速アタッカーのMF阪田澪哉(3年)がC大阪に内定。優勝候補の前橋育英と初戦で対戦する日章学園(宮崎)は、中盤で攻守の軸となるMF金川羅(3年)が、J3宮崎に内定している。
■日体大柏と飯塚、激戦区から注目の初出場校
日体大柏は、長身FWオウイエ ウイリアム(3年)が柏に内定。体育学校らしくフィジカル能力に秀でた選手が集まる中、提携先の柏レイソルから派遣されているプロ経験者の根引謙介が近代サッカーの要素を採り入れてチームを作っている。飯塚は、中辻喜敬監督が就任した2015年から本格的に強化。昨季まで3年連続で高卒プロ選手を輩出し、今季もU-16日本代表のDF藤井葉大(2年)を筆頭に将来性豊かな選手をそろえる。両チームは、同じブロックに入っており、このヤマの台風の目となる可能性がある
勝ち上がり、ブラボーと叫び、優勝旗を手にするのは!?
今季は、シーズン終盤になって一部声援が解禁になり、今大会では、入学以降コロナ禍で味わったことのなかった迫力ある声援の中でプレーする機会にもなるため、例年以上に会場の雰囲気に左右される可能性もある。ワールドカップでドイツ、スペインを破った日本代表の戦いに感化された選手は多く、前評判は高くないチームも「強豪相手でも粘り強く戦えば勝機がある」とアップセットを狙っている。どこよりも勝ち、ブラボーと叫び続けて優勝旗を手にするのは、果たしてどのチームか。