[連載小説]I’m BLUE -蒼きクレド- 第18話「元主将の“介入”」
日本代表の最大の弱点とは何か?
新世代と旧世代が力を合わせ、衝突の中から真の「ジパングウェイ」を見いだす。
木崎伸也によるサッカー日本代表のフィクション小説。イラストは人気サッカー漫画『GIANT KILLING』のツジトモが描き下ろし。
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バックスタンドの最上段で、上原丈一はベースボールキャップのツバを強く握り締めた。キャップを投げ捨てたい衝動にかられたが、元代表キャプテンとしての知名度は理解している。バレたら客席で騒ぎになるだろう。ピッチを見つめてぐっと堪えた。
【(C)ツジトモ】
後半30分をすぎても、日本はゴールを決められる気配がない。意味不明なポジションチェンジを繰り返し、自分たちで混乱を招いている。
戦術以上に気になったのは、ミスが起きたときの態度だ。表面上は互いに意見をぶつけ合っているが、丈一の目からすると本気に見えない。コミュニケーションだけでなく、次第にプレーからも熱が失われ始めた。限界を超えて200%を出そうとする者は存在しない。その場しのぎの80%のサッカーだ。
わざわざアメリカから観に来た試合がこれか――。
かつての仲間たちに、新しい選手たちに、腹を立てずにはいられなかった。
ことの発端は、4日前のチリ戦だった。
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