連載:世紀の一戦「メイウェザーvs.朝倉未来」に刮目せよ

不滅の大記録、稼いだ額は11億ドル以上… メイウェザーの“仰天”エピソード8選

宮崎正博
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メイウェザー(写真)知るための8つのエピソードを紹介したい 【写真:ロイター/アフロ】

 メイウェザーがケタ外れのファイターであることに異論の余地はない。5階級制覇世界チャンピオンとして快勝に次ぐ快勝。そんな現代ボクシングの最高峰、メイウェザーがいかに強く、どれだけ偉大であるかを端的に示すエピソードはいくらでもある。朝倉未来との大一番を前に、メイウェザー知るための8つの“傍証”を紹介したい。

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稼いだ金は11億ドル以上! だから、“マネー”と呼ばれる

 1996年アトランタ五輪銅メダリストからプロ入りしたころ、ニックネームは“プリティボーイ”だった。今、自ら名乗っているのはTBE(The Best Ever:史上最高の意味)。ただし、メイウェザーをそう呼ぶ者はまずいない。だれもが、この男の代名詞と認めるのは、その名もズバリ“マネー”である。

 とにかく、稼ぎが半端ではない。ボクシングで稼いだ額は11億ドル(約1500億円=1ドル142円で換算、以下同)以上、純資産も4億5000ドル(約640億円)もあるとされる。プロスポーツ界で10億ドル(約1400億円)以上の収入を得たのは、マイケル・ジョーダン(バスケットボール)、タイガー・ウッズ(ゴルフ)、ミヒャエル・シューマッハ(F1)など全部で6人といわれている。メイウェザー以外の5人の稼ぎは大半が自らのキャラクターを提供したり、スポンサードによるもの。ボクシングの場合、その方面からのインカムは皆無に等しい。純粋に競技から勝ち取ったマネーでは、メイウェザーの右に出る者はいないのだ。

2戦だけで懐に800億円以上!

2015年5月に行われたパッキャオとの一戦は全世界が注目。ファイトマネーの額も突出した 【写真:ロイター/アフロ】

 ファイトマネーにまつわる話なら、この2試合での収入がまさに桁外れ。2015年5月のマニー・パッキャオ(フィリピン)戦と2017年8月のコナー・マクレガー(アイルランド)戦である。アメリカ・ネバダ州ラスベガスで行われた両戦の報酬は、それぞれ3億ドル(約420億円)、2億8500ドル(約400億円)。1つのスポーツイベントでの額としては、他の追随を許さない。

 もっとも、メイウェザーはどんなに大金がかかっていても戦いに及んで自分の主義を崩すことはない。対戦者のパンチを被弾することなく、勝つために決して危険は冒さない。とりわけ6階級制覇のアジアの英雄パッキャオを相手にした戦いでは、世界中のファンが固唾を呑んで見守ったが、サウスポーのハードパンチャーを無難にさばいて判定勝ち。サスペンスを期待したファンは、あまりに平坦な展開に拍子抜けしたものだ。
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著者プロフィール

山口県出身。少年期から熱烈なボクシングファンとなる。日本エディタースクールに学んだ後、1984年にベースボール・マガジン社入社、待望のボクシング・マガジン編集部に配属される。1996年にフリーに転じ、ボクシングはもとより、バドミントン、ボウリング、アイスホッケー、柔道などで人物中心の連載を持ったほか、野球、サッカー、格闘技、夏冬のオリンピック競技とさまざまスポーツ・ジャンルで取材、執筆。2005年、嘱託としてボクシング・マガジンに復帰。07年、編集長を経て再びフリーになる

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