センバツ準優勝の近江 感謝の春から“一丸”の夏へ
“主将・エース・4番”近江の「三刀流」
4番としても、延長13回タイブレークに及んだ1回戦の長崎日大戦で決勝タイムリーを放つなど、勝負強さもピカイチ。投打による活躍で今や世代の顔になった。
愛嬌も抜群。インタビュー中に小雨が降ったときには、記者を気遣って傘を持って来てくれる好青年だ。そんな山田選手が率いる近江だが、センバツ準優勝までの道のりは決して平坦なものではなかった。
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届かなかった春の便り、悔しさ糧に前へと進む
校長からセンバツ選考結果を聞く山田選手 【センバツLIVE!】
「(甲子園が)あるものやと思ってやっていこう」。悔しさを隠しきれない山田選手に多賀章仁(たがあきと)監督は伝えた。
その言葉を胸に刻み、山田選手は前を向いた。「ここで折れたらチームが終わってしまう。こういう状況だからこそキャプテンの真価が問われるところだと思うので逃げ出さない、負けない」。一心にバットを振り続けた。
急きょの繰り上げ出場、京都国際の想い胸に健闘
センバツでは全試合に先発し防御率2.04。大会の主役へと躍り出た 【センバツLIVE!】
山田選手の心の内は複雑だった。「素直には喜べない。でも出るからには京都国際の分はもちろん、戦う相手にも失礼にならないように。最善の準備は出来ているという思いはあったので、あとは甲子園でやるだけだという思いで乗り込みました」。
特別な想いを胸に臨んだ夢舞台で、快進撃を巻き起こした。なかでもチームとして特に勝ちたい気持ちが強かったと話すのが、準々決勝の金光大阪戦。昨秋の近畿大会で敗れた相手に見事、雪辱を果たした。