プロ野球・スポーツナビ週間MVP 主な指標となるWPAとは?
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WPAとは何か
ここでいう勝利確率は、試合の状況を「点差」「イニング」「アウトカウント」「塁状況」の4要素で分類し、そのシチュエーションからチームが勝利する確率を、過去の試合データから算出したものだ。例えば、「1点リード」「6回裏」「2アウト」「二三塁」では、勝利確率は76.8%と見込まれる。ここで2点タイムリーを打てば、「3点リード」「6回裏」「2アウト」「一塁」で勝利確率は92.3%となり、逆に凡退すれば、「1点リード」「7回表」「0アウト」「走者なし」で勝利確率は71.9%となる。
【データおよび画像提供:データスタジアム】
グラフの線が赤くなっている部分が、T-岡田の逆転3ランのシーンだ。本塁打が出る前の「2点ビハインド」「9回表」「2アウト」「一三塁」の状況における勝利確率はわずか8.5%だったのに対し、本塁打が出た後の「1点リード」「9回表」「2アウト」「走者なし」の状況では、勝利確率は79.7%まで上昇している。
このとき、T-岡田はオリックスの勝利確率を8.5%から79.7%に上昇させたため、差分の0.712がプラスされる。反対に、逆転3ランを打たれた益田直也はロッテの勝利確率を91.5%から20.3%に低下させてしまったため、0.712のマイナスとなる。このように、1つ1つのプレーによる勝利確率の変動を合計することで、WPAを求めている。
注意点
盗塁やけん制死、暴投、捕逸など、打球が発生しないプレーで走者が進塁またはアウトになった場合、攻撃側のWPAは走者に計上する(走者が複数いる場合は、最も先の塁の走者に計上)。なお、三振ゲッツーのように当該プレーが打者の結果球でもあった場合、打席結果の分は打者に、走塁による進塁やアウトの分は走者に計上する。
WPAは投手、野手とも同じ尺度で測ることができる指標だが、週間MVPランキングにおいては、投手のWPAと野手のWPAを合算することはしていない。そのため、投打に大活躍した選手がいたとしても、投手としての活躍と打者としての活躍は別々に扱っている。
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