2022年プロ野球・12球団の戦力は?

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 いよいよ2022年のプロ野球ペナントレースが始まる。熱戦の幕開けを前に、セ・パ12球団の戦力を数値化。昨季の成績と今季オープン戦の戦いぶりを重視し、「打力」(30点満点)、「機動力」(10点満点)、「投手力」(30点満点)、「守備力」(10点満点)、「選手層」(10点満点)、「経験(10点満点)」の6項目(100点満点)に分けて評価した。

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 いよいよ2022年のプロ野球ペナントレースが始まる。熱戦の幕開けを前に、セ・パ12球団の戦力を数値化。昨季の成績と今季オープン戦の戦いぶりを重視し、「打力」(30点満点)、「機動力」(10点満点)、「投手力」(30点満点)、「守備力」(10点満点)、「選手層」(10点満点)、「経験(10点満点)」の6項目(100点満点)に分けて評価した。

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解説

投手力が武器の2チームが総合力1位&2位

開幕投手が明言された藤浪晋太郎が活躍すれば、先発陣の層はさらに厚くなる【写真は共同】

 それぞれ特色のある12球団。項目別に「打力」ではヤクルト、「機動力」では阪神とロッテ、「投手力」ではオリックス、「守備力」では巨人、ソフトバンクがトップ評価。さらにチーム全体の「選手層」や監督の采配も含めた「経験値」を加味し、「総合力」を弾き出した。

 その結果、昨季のパ・リーグ王者であるオリックスが総合力「82」で12球団トップとなった。最大の強みは、昨季18勝5敗、防御率1.39の山本由伸と同13勝4敗、防御率2.51の宮城大弥の2枚看板に、山岡泰輔も復帰した先発投手陣。ブルペンも戦力豊富で守護神・平野佳寿の信頼度も高く、12球団トップの投手力「29」の評価となった。打線は、吉田正尚、杉本裕太郎の2人を軸に、宗佑磨、紅林弘太郎、太田椋と成長中の若手が揃い「26」の評価。機動力は課題だったが、俊足ルーキー・渡部遼が加わった中でチーム全体の意識も向上し、オープン戦では全15試合で13盗塁をマーク。その他、守備力に改善の余地があるが、選手層と経験値は確実に上積みされている。元々、個々の能力値が高かったチームに優勝という経験が加わり、ここに新外国人の活躍次第で数値はさらにアップする。リーグ連覇から昨季逃した日本一への態勢は整っている。

 続いて全体2位でセ・リーグ1位となったのが、総合力「81」の阪神だ。特に投手陣の駒が豊富で、青柳晃洋、ガンケル、髙橋遥人が出遅れている状況でも、西勇輝、伊藤将司、秋山拓巳、藤浪晋太郎と駒が揃い、オープン戦で結果を残したルーキーの桐敷拓馬も期待大。2年連続セーブ王のスアレスの退団がマイナスになるが、それでも投手力「27」の評価。打力は、個人成績の割にチーム得点数がリーグ5位だった昨季成績も鑑みて「24」の評価となったが、昨季12球団トップの114盗塁を記録した機動力は今季も健在で満点の「10」評価。若手の成長で選手層も厚くなっており、昨季の悔しさはチームの経験になっている。失策数が4年連続リーグワーストで「4」評価の守備力を改善できれば、さらに総合力はアップし、矢野燿大監督4年目での“有終V”への期待がさらに高まる。

優勝を争える“確かな戦力値”を持つ3チーム

 日本一連覇を目指すヤクルトは、総合力「80」で全体3位となった。昨季12球団トップの625得点を叩き出した打線は今季も健在で、打力は12球団トップとなる「29」の評価。3番・山田哲人と4番・村上宗隆のコンビは充実一途で、残留したオスナ、サンタナの両外国人も計算ができる上に、塩見泰隆がオープン戦絶好調で進化した姿を見せている。投手力は「24」の評価。昨季9勝4敗、防御率3.26だった奥川恭伸、同4勝1敗、防御率2.87の高橋奎二の成長が期待でき、リリーフ陣も駒が揃っているが、先発陣の層の薄さがやはり気がかり。同じく守備力にも課題を残すが、高津臣吾監督の采配を含めた経験値は昨季の優勝で蓄積されており、それが今季はさらなる自信と強みになるだろう。

 続く全体4位は、巨人とソフトバンクが総合力「79」で並んだ。昨季はBクラスの4位に終わったが、投打ともに実力者を多く揃える。特にシーズンの約半分を棒に振ったエース・千賀滉大、同じく故障で昨季37試合出場にとどまった4番・グアシアルの2人の軸が今季は順調で、投手力、打力ともに「25」の評価。機動力は、手術明けの周東佑京が状態と、高卒4年目で躍進期待の三森大貴の出来が鍵を握るが、甲斐拓也を中心とした守備力は高く、チーム内競走の激しさは選手層が厚い証拠。藤本博史監督初年度を采配面を理由に経験値を「6」評価としたが、戻ってきた故障者がしっかりと働けば、優勝を狙える戦力は間違いなく保有している。

 同じ総合力「79」の巨人は、昨季2冠の岡本和真と移籍2年目の中田翔がオープン戦好調で順調な仕上がりを披露。丸佳浩の不振は気がかりだが、坂本勇人は健在で、打力は控えめに見ても「26」の評価。投手陣では菅野智之の完全復調が求められる中、3年目の堀田賢慎、2年目の山崎伊織、1年目の赤星優志と1軍登板未経験の3人が開幕ローテ入り。成長が頼もしい反面、シューメーカー、アンドリースの新外国人2人も含めて未知数な部分が多く、投手力は「24」の評価。ただ、守備力は昨季12球団最少のチーム失策数45と高く、一部主力の高齢化が気になるとはいえ、野手陣の選手層は厚い。若手とベテランの力がうまく融合すれば、昨季11ゲーム差を離されたヤクルト、阪神との差はあっという間になくなる。

未知数も可能性を秘めた3チーム

ロッテドラフト1位の松川虎生は、捕手として高卒開幕スタメンの快挙なるか【写真は共同】

 2年連続でパ・リーグ2位となったロッテは、総合力「78」の評価となった。打線はマーティン、レアードが強力助っ人コンビが健在。不動のリードオフマンだった荻野貴司が出遅れているが、代わりに大卒3年目の高部瑛斗がオープン戦で打率.393、5盗塁と躍動した。そして投手陣では佐々木朗希が高卒3年目で大ブレイクの気配。昨季2人の盗塁王を生んだ機動力はチームの武器であり、就任5年目となる井口資仁監督のもと、チーム経験値も年々アップしている。18歳の高卒ドラフト1位ルーキーの松川虎生が正捕手としてどこまで働けるかも含めて未知数な部分は多くあり、投手力、打力ともに「24」の評価も、“令和の怪物”の働きとともに、ここから“大化け”する可能性を12球団で最も秘めている。

 楽天も順位的には全体の7位だが、総合力「77」で上位と大きな差はない。則本昂大、岸孝之、田中将大、早川隆久ら強力な先発陣と守護神・松井裕樹を擁する投手力が「28」の高評価で、野手陣では新加入の西川遥輝がオープン戦打率.364と絶好調。過去盗塁王4度の男がリードオフマンに定着すれば、課題の機動力アップにもつながる。さらに開幕スタメン濃厚のドラフト2位のルーキー捕手・安田悠馬に加え、9年目の和田恋や高卒3年目の黒川史陽の台頭も楽しみ。マルモレホス、ギッテンスの期待の新外国人コンビの活躍次第で打力は大きくアップし、12球団トップのオリックスの戦力値にも迫ることができる。その意味で、ロッテとともに“上振れ”の可能性を秘めたチームだと言える。

 全体8位の西武も、昨季最下位という結果もあって総合力「73」にとどまったが、ドラ1勢揃いの若手先発陣も含めて能力の高い選手は揃っている。評価「23」の投手陣には、隅田知一郎、佐藤隼輔の実力派ルーキーの加入で、長年の課題だった先発左腕不足解消に目処が立った。評価「24」の打力では、オープン戦で結果を残した高卒6年目の鈴木将平が、探し続けてきた“ポスト・秋山翔吾”として期待でき、新外国人のオグレディにも日本野球に即順応できそうな気配を漂わせている。機動力、守備力も「7」評価で悪くなく、試合の最後を締める投手、そして不振が続いた山川穂高、外崎修汰の2人の打棒が復活すれば、上位争いに加われる。

総合力で差を付けられた下位チームは…

 全体9位では、DeNAと中日のセ・リーグ2球団が、総合力「70」で並んだ。三浦大輔監督2年目となるDeNAは、昨季打率3割の日本人カルテット(牧秀悟、桑原将志、宮崎敏郎、佐野恵太)に、オースティンとソトの助っ人コンビが居並ぶ打線は強力で、打力は「28」の高評価。だが、先発投手陣への信頼度が低く、投手力は「21」の評価。昨季12球団ワーストの盗塁数(31盗塁)だった機動力にも大きな期待は持てず、爆発力を秘める反面、戦力値は伸びなかった。

 一方、立浪和義新監督を迎えた中日は、投手力が「28」の高評価。昨季のチーム防御率が12球団トップで、今季も柳裕也、大野雄大、小笠原慎之介三本柱への期待は大きく、さらに高卒2年目の高橋宏斗が覚醒の予感。リリーフ陣では、又吉克樹の人的補償で加わった岩嵜翔がそのまま「8回の男」となり、守護神のR・マルティネスも順調な調整ぶりを見せている。しかし、チーム本塁打&総得点が昨季12球団ワーストだった打線は、若手のブレイクに頼るしかなく、打力は「21」の評価。采配面も未知数で、経験値も低くなった。

 続いて全体11位となったのは、総合力「65」の広島だ。大瀬良大地、森下暢仁、九里亜蓮の先発陣に、守護神・栗林良吏を擁する投手力は「25」と一定の評価。だが、6年連続で打率3割、25本塁打、75打点をクリアしてきた4番・鈴木誠也の退団は非常に大きく、打力はもちろん、機動力も低下。昨季経験と実績を積んだ坂倉将吾や小園海斗、林晃汰、大盛穂に加え、社会人ルーキーの末包昇大など成長が期待される若手野手は多くいるが、現状では守備力、選手層、経験値と、いずれも高い評価は与えられない。

 そして、総合力「63」で12球団ワーストの戦力値となったのは日本ハム。投手陣は、人材豊富な中継ぎ陣こそ心配いらないが、先発陣は上沢直之、伊藤大海、加藤貴之には期待だが、まだ枚数が不足。中田翔に続き、西川遥輝、大田泰示が退団した野手陣では、高卒5年目の万波中正がオープン戦で5本塁打を放って猛アピールしたが、昨季リーグワーストだったチーム打率、本塁打、総得点の劇的な改善には、あと2、3人のブレイク要員が必要。実績のある選手が少なく、新たな“顔”として期待される野村佑希、五十幡亮汰がともに故障で出遅れた点も、数値を伸ばせなかった要因になった。

 果たしてこの戦力値の差を、“ビッグボス”新庄剛志新監督が、前例にないチーム作りと周囲を驚かす采配で覆すことができるか。前年最下位チーム同士が日本シリーズに進出した昨季のような「予期せぬ展開」となることも念頭に入れながら、コロナ禍3年目となるシーズンの開幕を迎えたい。

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