連載:ファン&解説者が予想! 2022年のプロ野球

ファンが2022年パ・リーグ順位などを予想 「最強の先発陣」オリックス連覇なるか

前田恵

得票率4位(12.3%)楽天

 確かに選手層は厚い。しかし、それでも昨季は優勝に手が届かなかった。打撃陣はレギュラーが決まりつつあるも、浅村栄斗以外は左打者がほとんどという現状をどう見るか。さらに、先発投手は田中将大、則本昂大、岸孝之、涌井秀章といったベテランが中心。若手の台頭が見られなかったことをあってか、楽天を優勝と予想するファンの得票率は12.3%と4位になった。

「マー君の成績次第」
「投手陣は名前だけで、他球団ファンが言うほど投手王国ではない。ただ、田中投手は昨年よりは勝ち星を積み上げるし、瀧中、早川両投手とも昨年より上積みしてもらう。打撃陣は外国人2人がある程度活躍してくれれば優勝!」

 13年に楽天が日本一になったとき、田中は24勝0敗、防御率1.27と獅子奮迅の活躍を見せた。あれから9年。投手陣の精神的な支柱として、今もなお田中の存在は大きいということだ。

得票率5位(11.7%)日本ハム

ビッグボスこと新庄剛志監督。その采配とチーム改革に、多くのファンの注目が集まる 【写真は共同】

 新庄剛志監督が話題の中心になっている。今回の順位予想でも、日本ハムを優勝と予想するファンの多くは「ビッグボス采配に期待」といったように、選手以上に新庄監督の采配やチーム改革に対する言及が多かった。

 新庄監督ばかりが目立ってはいるものの、チーム体制の刷新も見逃せない。コーチ陣は林孝哉ヘッドコーチ、多田野数人二軍投手コーチなど6人が新任。主力だった西川遥輝、大田泰示、秋吉亮をノンテンダー契約(自由契約)にして若手に切り替え、チーム再建を進めている。

「もともとピッチャーはいい選手が多いし、これで点が取れるようになったら優勝もあると思う! 万波選手や野村選手、清宮選手たち若手野手陣に期待!」

得票率6位(7.5%)西武

 昨季は1979年以来、42年ぶりの最下位に沈んだ西武。チームの弱点を補うべく、21年のドラフト会議では隅田知一郎、佐藤隼輔の大卒即戦力左腕を獲得。外国人選手も総入れ替えで、投手3人、野手2人を補強した。

「2人の即戦力左投手が成功するのではないかと感じるから。また、昨年は前年度最下位チームがセ、パ共に優勝したので、今回もDeNAと西武が優勝するのではないかと感じた」

 と、セ・リーグの優勝予想で紹介した「最下位から優勝」のジンクスが、ここでも語られている。

「山川の復調でチームもファンも乗ってくるので、本来の圧倒的な破壊力を取り戻して優勝すると期待」
「投手王国復活に期待!」

 投打が噛み合い、ダークホース的な存在となるか。

(企画構成:スリーライト)

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著者プロフィール

1963年、兵庫県神戸市生まれ。上智大学在学中の85、86年、川崎球場でグラウンドガールを務める。卒業後、ベースボール・マガジン社で野球誌編集記者。91年シーズン限りで退社し、フリーライターに。野球、サッカーなど各種スポーツのほか、旅行、教育、犬関係も執筆。著書に『母たちのプロ野球』(中央公論新社)、『野球酒場』(ベースボール・マガジン社)ほか。編集協力に野村克也著『野村克也からの手紙』(ベースボール・マガジン社)ほか。豪州プロ野球リーグABLの取材歴は20年を超え、昨季よりABL公認でABL Japan公式サイト(http://abl-japan.com)を運営中。

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