連載:高校野球2021、夏の地方大会「激戦区」を占う

「実力校ランキング・21年夏」埼玉編 春の県大会決勝を戦った2校を軸に展開か

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安定した投手力が、春を制した浦和学院の強みだ。この2年生左腕の宮城が試合を作り、速球派右腕の三奈木が救援するパターンが確立されている 【西尾典文】

 7月9日に開幕する埼玉大会。一昨年まで5年連続甲子園出場の花咲徳栄、その花咲徳栄を春季大会の決勝で破った浦和学院が優勝争いをリードしそうだが、プロ注目の逸材・吉野創士を擁する昌平など、全国屈指の激戦区・埼玉にはその他にも実力校・強豪校がひしめいている。ここでは朝日新聞東京本社スポーツ部の山口史朗記者に、大会を展望してもらった。

(ランキング表はコラムの最後に掲載します)

春はライバルに手の内を明かさなかった花咲徳栄

 春の埼玉県大会決勝でぶつかった2校が、今年の「2強」だ。

 浦和学院と花咲徳栄。どちらも全国の上位を狙えるだけの戦力がある。春は浦和学院が4対3で勝ったが、2校に力の差はない。

 浦和学院の強みは安定した投手力だ。2年生左腕の宮城誇南は県内随一の安定感を誇る。春は宮城が試合を作り、右翼を守る右腕の三奈木亜星(3年)が救援するパターンを確立。三奈木は140キロ超の速球派だ。夏もこの2人が中心となるが、遊撃手の吉田匠吾(3年)もマウンドに上がれる。

 浦和学院は1月末に部内で新型コロナのクラスターが発生。約6週間、活動を休止せざるを得なかった。「活動再開後は感覚、身体のキレなどすべてが衰えていて、もどかしかった」と、吉田瑞樹主将(3年)は振り返る。
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著者プロフィール

朝日新聞東京本社スポーツ部記者。2005年に朝日新聞入社後は2年半の地方勤務を経て、08年からスポーツ部。以来、主にプロ野球、アマチュア野球を中心に取材をしている。現在は体操担当も兼務。1982年生まれ、富山県高岡市出身。自身も大学まで野球経験あり。ポジションは捕手。

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