島田チェアマンが考えるBリーグの未来 「良いときに構造改革をする」
細かいレギュレーション、ドラフトは今後議論
昇降格制度をずっと採用している「Jリーグ目線」の、福西氏(右)のコメントはぜひ配信で確認してほしい 【(C)B.LEAGUE】
「大きな方向性は決まったので、サラリーキャップを入れていくのかとか、オン・ザ・コートのルールをどうするのかとか、ドラフトと育成のシステムをどうするのかといった議論はまさにこれからです。B1とB2で2ウェイみたいな契約をできるようにする……とか、より多くの方にBリーグへの関心を持っていただけるようなことも考えています。大きな世界観が決まって、ライブ配信でお話もできた。細かいレギュレーションの議論は開始したところですね」
「ドラフトは正直言って、なかなかハードルが高いかなと思っています。ユースの育成システムをここまで構築している中で、それを無視してドラフトをやってしまうのはバランスが悪いという考えもある。新B1、新B2、新B3となっているので、どこのカテゴリーでやるの? という問題もあります」
新B1は降格がないものの、他クラブの足を引っ張るほど価値の低いクラブが生き延びるようでは困る。その点についてはこう述べる。
「競技力による降格はないし、ちょっと赤字を出したから落ちることもありませんが、そこはライセンスでチェックするべきだと考えています。債務超過であるとか、大幅な赤字であるとか、そこの基準は作ります。売上や入場者数の基準を著しく、何年にもわたって下回る状況になっていたら、降格させる仕組みは考えています」
「緩めるのは簡単だし、その判断はいつでもできます。でも2026年を目指して、自治体が検討してくださっているし、投資をしようとしている民間企業もいっぱいある。いかなる状況でも追いつこうとしている方がいるのに、緩めることは結果的にBリーグの価値毀損(かちきそん)になると私は思っています。新型コロナウイルスの影響がもっとひどくなって3年4年5年と続くなら(計画の延期は)考えなければいけないですが、今はその時でないと考えています」
勝手に代弁するならば、Bリーグがこのタイミングで攻め手を打つことへの驚きは多くのファンが持っているはずだ。勝敗で昇格が決まらない仕組みへの不安もあるだろう。しかしこの社会にメジャースポーツとして根付くため、日本を元気にするため、島田チェアマンや理事、クラブ経営者は変化を選択した。2026年、「シンBリーグ」の幕が上がる。