東京五輪100日前、最新のメダル展望 金メダル獲得数を更新できるか?
日本人選手で初めてマスターズ優勝を果たした松山にも金メダルの期待が高まる 【写真:ロイター/アフロ】
競泳は歴史的快挙が生まれる?
競泳には新旧の金メダル候補が目白押しだ。選考会で勢いを見せたのは、お家芸の男子200メートル平泳ぎで初代表入りした20歳の佐藤翔馬(東京SC/慶應義塾大)。アテネ五輪と北京五輪で2大会連続2冠という金字塔を打ち立てているあの北島康介さんと同じスイミングスクールで育ち、今回の選考会では2分6秒12の世界記録に迫る2分6秒40の日本記録で優勝した。
男子の自由形で85年ぶりとなる金メダルを狙う200メートル自由形の松元克央(セントラルスポーツ)にも注目したい。選考会では自身が持つ日本記録を0秒48更新する1分44秒65で優勝したが、これはリオ五輪の優勝記録とまったく同じで、2019年世界選手権の優勝タイムを0秒28上回っている。東京五輪で歴史的快挙が生まれる可能性は十分にある。
いち早く内定が出ていた男子個人メドレーの瀬戸大也(TEAM DAIYA)は、200メートルと400メートルで2冠を目指すほか、200メートルバタフライでも表彰台を狙える。400メートル個人メドレーは競技初日に行われるため、勝てば日本チーム全体を勢いづかせることになる。五輪3大会連続出場を決めた萩野公介(ブリヂストン)は、リオで金メダルに輝いた400メートルを回避し、200メートル個人メドレーに絞って頂点を見据える。
女子に目を向けると、200メートルと400メートルの個人メドレーで優勝を狙える大橋悠依(イトマン東進)に期待がかかる。3大会連続出場となる200メートル平泳ぎの渡部香生子(JSS)も満を持して頂点を狙っている。また、男子100メートルバタフライの水沼尚輝(新潟医療福祉大職員)、川本武史(トヨタ自動車)はそろって表彰台に立てる可能性がある。
1年延期で桃田の準備も整った
陸上競技は4月下旬からトラック&フィールドのシーズンが本格的に始まる。男子走り幅跳びの橋岡優輝(富士通)、女子やり投げの北口榛花(JAL)ら勢いのある選手も多く、どんな記録を出すか、期待が大きい。
1年前は右目眼窩底の骨折で不安視された桃田だったが、延期によって試合勘を取り戻す時間ができた 【写真:松尾/アフロスポーツ】
16年リオデジャネイロ五輪で“タカマツ”こと高橋礼華・松友美佐紀(日本ユニシス)ペアが金メダルを獲得した女子ダブルスでは、“フクヒロ”こと福島由紀・廣田彩花(アメリカンベイプ岐阜)ペアと“ナガマツ”こと永原和可那・松本麻佑(北都銀行)ペアが頂点に挑む。渡辺勇大は遠藤大由と組む男子ダブルスと、東野有紗(3人とも日本ユニシス)と組む混合ダブルスで2冠を狙える。女子シングルスの奥原希望(太陽ホールディングス)、山口茜(再春館製薬所)も金メダル候補だ。