3000m障害は有力選手がめじろ押し 日本選手権から五輪代表は生まれるか?
注目の順天堂大・三浦は不在も…
今季リスト2位の山口浩勢(写真中央)、同3位の青木涼真ら、有力選手が多数出場する 【写真:森田直樹/アフロスポーツ】
大会まで3日を切ってから残念なニュースが入ってきた。7月18日のホクレン・ディスタンスチャレンジ千歳大会で東京オリンピック参加標準記録の8分22秒00を上回る8分19秒37の日本歴代2位、U20日本記録を樹立していた三浦龍司(順天堂大1年)が障害練習中に右足を打撲したため、欠場を発表。長門俊介駅伝監督は「将来のある選手。選考レースは先にもありますので、今回は大事を取ることにしました」と理由を説明した。今季、この種目のレベルを大きく引き上げた18歳の姿は今大会で見られないが、長門監督の言う通り、東京五輪の可能性が潰えた訳ではない。今後に期待したい。
山口、青木が優勝争いの中心か
また青木涼真(Honda)がリスト3位で8分25秒85とこちらは日本歴代6位。三浦、山口同様にホクレン千歳大会で出している。前回の日本選手権は3位と大舞台で外さない安定感が持ち味だ。法政大では箱根駅伝5区で活躍し、2年時には区間賞も獲得。今春にHondaに入社してからはトラックのスピード強化が進んでおり、レースを追うごとに自信を深めている。「走力の向上は実感しています。日本記録以上のハイペースになることも想定していますし、その流れに乗るつもりです」。こちらも優勝争いに加わることは間違いないだろう。
また1500mを主戦場にしている楠康成(阿見AC)が、8分28秒49のタイムで全日本実業団では青木に先着した。本格的に3000m障害に取り組み始めたのは昨年からだが、すでに日本のトップクラスに名を連ねる。10月の日本選手権1500mでは3位と高いスピードを誇り、今大会でも存在感を見せそうだ。