連載:“絶好調”中畑清が今年のプロ野球を語り尽くす!

今シーズンの「絶好調」間違いなし! 中畑清イチオシの注目選手セ・リーグ編

前田恵
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1年目ながら中畑清氏の目に止まった中日・石川昂弥の存在感 【写真は共同】

 6月19日にようやく2020シーズンのプロ野球が開幕します。待ちに待った開幕直前のタイミングで、「絶好調!」でおなじみの中畑清さんに今シーズンのプロ野球について思うままに語り尽くしてもらいました。第4弾では今シーズンの活躍が期待されるセ・リーグの注目選手をあげてもらいました!

セ・リーグ一番の注目は佐野恵太

――今回はセ・リーグのブレーク予想選手、あるいは注目選手をお教えください。

 横浜DeNAの回で名前を出した、4番・佐野恵太が一番なんだけどなあ(笑)。

――春先の取材では、何かお話をなさったんですか?

 それが、ほとんどしゃべる機会がなかったんだよね。ただおととしぐらいから、彼にちょっとしたアドバイスはしているんですよ。キャンプのころ、少しバッティングに悩んでいるようなところがあったから。「グリップの位置を、ちょっと上げてみたら?」とか、そんな話をしたことがあった。でもずっと、「いいバッターだな」という印象は持っていた選手。それをラミレス監督が4番に抜擢(ばってき)したというところに、「うん、面白いな」「これは本当に化けてくれるかな」と感じていますね。

――佐野選手のバッターとしての良さは、どんなところにありますか?

 ストレートにでも変化球にでも、どんな球に対しても対応能力が優れていますね。しかも、中途半端なスイングで終わらない。振り切って、アウトになれる。結果、アウトになってもいいんですよ。

――4番はそれでいいんですね。

 そんなずっとずっと、打てるわけじゃないんだから。もちろん、“諦めないスイング”は見せなきゃダメですよ。それもチョコンッと当てにいくような形ではなく、何度でも最後まで振り切る、というね。そうして確率が高まってきて、結果を出せるようになってきたら、本当に怖いバッターになれます。もちろん3割打ってくれるに越したことはないけれども、今季は3割近ければ……2割8分から9分打てれば大合格じゃないかな。

――今季はなんせ頑張って、最後まで4番を務めてほしいですね。

 そこは根性だよ。佐野よりラミちゃん、監督の根性が試されると思いますよ。
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著者プロフィール

1963年、兵庫県神戸市生まれ。上智大学在学中の85、86年、川崎球場でグラウンドガールを務める。卒業後、ベースボール・マガジン社で野球誌編集記者。91年シーズン限りで退社し、フリーライターに。野球、サッカーなど各種スポーツのほか、旅行、教育、犬関係も執筆。著書に『母たちのプロ野球』(中央公論新社)、『野球酒場』(ベースボール・マガジン社)ほか。編集協力に野村克也著『野村克也からの手紙』(ベースボール・マガジン社)ほか。豪州プロ野球リーグABLの取材歴は20年を超え、昨季よりABL公認でABL Japan公式サイト(http://abl-japan.com)を運営中。

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