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欧州チャンピオンズリーグ2019-20
“最強リバプール”に挑むアトレティコ
カギを握るシメオネのリスクマネジメント

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ラ・リーガでは調子が上がらないアトレティコだが、CLの大舞台では勝負強さを発揮する。シメオネが守備一辺倒の戦い方を選択しなければ、リバプールに一泡吹かせることも可能だ
ラ・リーガでは調子が上がらないアトレティコだが、CLの大舞台では勝負強さを発揮する。シメオネが守備一辺倒の戦い方を選択しなければ、リバプールに一泡吹かせることも可能だ【Getty Images】

 下馬評はリバプールの圧倒的優位だろう。プレミアリーグで首位を独走する「世界王者」は、向かうところ敵なしの無双状態だ。それでも2013-14シーズンからのチャンピオンズリーグ(CL)過去6大会で、準優勝が2回、ベスト4とベスト8が一度ずつと、スペイン3強の一角を占めるアトレティコ・マドリーも、一発勝負ではしぶとさを発揮する。


 純粋な戦力値、現在のチーム状態で見劣りするアトレティコが、アップセットを演じるには何が必要なのか。現地時間2月18日(火)の決戦を前に、スペイン人戦術アナリストがリバプール攻略法を伝授する。

最初の数分間は“時差ボケ”状態に?

 アトレティコ・マドリーは近年、CLの大舞台でバイエルン・ミュンヘン、チェルシー、ユベントスといった強豪クラブと互角以上の戦いを演じてきた。それはスペインの国内リーグ(ラ・リーガ)において、バルセロナ、レアル・マドリーという欧州でも1、2を争うメガクラブと、少なくとも年間4度対戦できるメリットを生かしていたからでもあるだろう。


 彼らとしのぎを削る中で、戦術遂行力やメンタルタフネスといった、ディエゴ・シメオネ監督が目指すコレクティブなフットボールに不可欠な要素を、いわば“CL仕様”にまで高めることができたのだ。


 アントワーヌ・グリーズマン(現バルセロナ)やディエゴ・ゴディン(現インテル)といった重鎮たちが去り、選手の顔ぶれが大きく変わった今シーズンだが、格上との一発勝負に強いDNAは、現チームにも確実に受け継がれている。それは準決勝でバルサを撃破(3-2)し、決勝でマドリーを大いに苦しめた(0-0から延長PK戦の末に敗退)1月のスペイン・スーペルコパでの戦いぶりからも見て取れた。


 もっとも、今回のCLラウンド16で対戦するのは、ディフェンディング・チャンピオンであり、現在「世界最強」との呼び声もあるリバプールだ。しかも今シーズンのプレミアリーグで無敗をキープし、首位を独走するリバプールに対して、アトレティコは一向に調子が上がらず、ラ・リーガで4位とくすぶっている。落ち着きと貫禄に満ちあふれ、新時代のフットボールを力強くリードしているのがリバプールなら、アトレティコは自信喪失気味で、戦術面でも立ち遅れている印象が強い。とりわけプレーテンポに関しては、プレミアの雄に大きく見劣りする。


 メンタル面、戦術面などあらゆる点において、ここまで開きがある相手とCLのラウンド16でぶつかるのは、2012年1月にシメオネ政権が誕生して以来初めてだ。いかに対応力に優れたアトレティコといえど、少なくとも最初の数分間は、リバプールの強さを目の当たりにし、ジェットラグ(時差ボケ)のような感覚に陥る可能性が高い。


 したがって試合は、ロベルト・フィルミーノ、サディオ・マネ、モハメド・サラーの強力3トップを擁するリバプールのアタックに、アトレティコがどこまで耐えられるかが焦点になると考えるのが一般的だろう。しかし、ただ引いて守るだけでは、遅かれ早かれ圧しつぶされてしまう。もちろん、早い時間帯に先手を取るのが理想だが、たとえそれがかなわなくても、決して引きっぱなしになるのではなく、タイミングよくジャブを当てていくことが重要になる。

アレハンドロ・アロージョ(エコス・デル・バロン)

1986年、マドリード生まれ。当初は教員を志して資格も取得したが、フットボールへの情熱を捨て切れず、ジャーナリストに転身。『エコス・デル・バロン』ではラ・リーガ、CLをメインに担当し、編集者兼アナリストとして活躍する。テニスにも造詣が深い。

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