僕のターニングポイント〜大切な人との物語〜

渡邊佳明と善波監督のサクセスストーリー 父子のような絆でつかんだ夢

瀬川ふみ子
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「プロに行きたい」と強く思った瞬間

与えられたチャンスを次々とモノにしていった大学時代……「プロ野球選手になる」という気持ちが芽生えた 【写真:山下隼】

 明治大の善波達也監督から誘われ、どちらかと言えば、大学の名前や卒業後の就職の良さで進学を決めた渡邊佳明(楽天イーグルス)。もちろん、野球が強く、数々のプロ野球選手を輩出している大学だということは重々承知で、「すごい選手が集まるんだろうな」という覚悟はしていたそう。だが、入学時のレベルや層の厚さはハンパじゃなかった。
 4年生の高山俊(現・阪神)をはじめ、後にプロに進む選手がズラリ。同級生にも、U-18侍ジャパンに選出された選手やドラフト候補にも挙がった選手が複数いた。

 佳明は、「先輩たちがめちゃくちゃうまくて、『うわー、こんなレベルじゃ自分は無理だ』と。同級生でも吉田(有輝/現・JR東海)や逢澤(崚介/現・トヨタ自動車)らが目立っていて、『こういう選手が1年目から試合に出るんだろうな』と思いました」と話すが、入寮直前までしっかり練習していた佳明のレベルもかなり上がっていた。

 技術・体力面もそうだが、さすがは幼少時代から名将である祖父・渡辺元智さんに教わってきた選手であり、名門・横浜高できっちり指導を受け、戦い抜いてきた選手。野球を知っている。身長も、高校3年間で13センチ伸び178センチ。同級生の有名選手たちと比べても遜色がないどころか、上をいっている部分もあった。
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