上位拮抗のマイルCSをデータで攻略 好走パターンをタイプ別で総まとめ

JRA-VANデータラボ

秋のマイル王決定戦は各馬とも虎視眈々

 今週のG1はマイルチャンピオンシップ。春の安田記念を制したインディチャンプ、天皇賞・秋で2着に入った2017年2歳王者ダノンプレミアム、秋初戦の毎日王冠を勝った3歳代表のダノンキングリーあたりが人気を集めそうだが、もちろん残る馬たちも虎視眈々と戴冠を狙っていることだろう。そんな秋のマイル王決定戦を、過去10年のデータから占ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

人気別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は人気別成績。過去10年で1〜3番人気が各1勝なのに対し、4番人気が3勝、5番人気も2勝をマーク。連対率や複勝率の数値も差がなく、1〜5番人気はほぼ互角と考えていいかもしれない。6番人気以下の好走は散発的で、しばしば穴馬が突っ込んでくるわけではなく、上位拮抗のレースといった印象だ。

年齢別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は年齢別成績。頭ひとつ抜けた好走率を記録しているのが4歳で、好走例も最多となっており、手堅く入るならここからか。4歳に次いで好走例が多いのは5歳で、斤量が1キロ軽い3歳より高い連対率、複勝率を残している。6歳や7歳以上の高齢馬にも好走例は見られるが、確率としては下がってしまう。

G1での1〜3着実績の有無による成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は、過去にG1で1〜3着に入った実績の有無による成績を示したもの。なお、外国馬は対象外とした。違いが如実に表れているのは1着数で、過去10年のマイルチャンピオンシップ勝ち馬はすべて「実績あり」だった。連対率や複勝率でも「実績なし」とは大きな差がついており、やはりG1実績を持つ馬のほうが有利なのは間違いなさそうだ。また、「実績なし」と「G1初出走」を比較すると、後者のほうが好走率は高く、複勝回収率95%も悪くない数値。このデータを見る限り、G1出走歴がありながら好走歴を持たない馬より、フレッシュな馬のほうが狙ってみる価値は高いかもしれない。

G1実績なし・G1初出走の好走馬一覧

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 前項を受けて「G1実績なし」および「G1初出走」の好走馬をまとめたのが表4で、該当馬は全部で8頭いる。これらの馬の多くに共通する点がふたつあり、ひとつは芝1600mに高い適性を持っていたこと。表4の通り、8頭中6頭は過去に出走した芝1600mで複勝率60.0%以上を記録していた。

 また、前走で好走していた馬も多く、8頭中4頭は前走1着、同5頭は重賞で3着以内を記録している。特にG1初出走だった馬に関しては、10年2着のダノンヨーヨーと17年3着のサングレーザーは4連勝中、10年3着のゴールスキーも3連勝中と、勢いに乗っていた点も見逃せない。G1実績を持たない馬やG1初出走となる馬に関しては、「芝1600m実績」と「前走成績」を欠かさずチェックしたい。

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