上位拮抗のマイルCSをデータで攻略 好走パターンをタイプ別で総まとめ
前走レース別成績
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走富士S出走馬の各種データ
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走スワンS出走馬の各種データ
表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
前走芝1800m以上重賞出走馬の各種データ
表8 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
結論
表3の項で確認した通り、過去10年のマイルCSを制した馬はすべてG1で1〜3着に入った実績を持っており、本命・対抗級の評価をする馬に関しては特に重要なデータと言える。今年、G1で1〜3着の実績を持つ馬は全部で9頭。そのなかで有力と思われるのは、前走天皇賞・秋で3番人気2着のダノンプレミアム、毎日王冠で1番人気1着のダノンキングリーと3番人気3着のインディチャンプ、スワンSで4角9番手から2着だったモズアスコット。この4頭ということになる。年齢も考慮すれば、4歳のダノンプレミアム、インディチャンプがより有力ということになりそうだ。
次いで、G1で1〜3着の実績がない馬およびG1初出走となる馬を見ていく。この場合は過去に出走した芝1600mで高い複勝率を残していることや、前走で好走していることが大事だった。該当する8頭の戦績を確認すると、芝1600mで複勝率80.0%(5戦)のマイスタイル、同66.7%のレッドオルガとフィアーノロマーノ、同60.0%のダイアトニックの4頭がこの条件を満たす。このなかで前走の成績も考慮すると、スワンSを4角9番手から1着した4歳馬のダイアトニックが一番手。G1初出走となるが、近5走で4勝を挙げ、現在2連勝中と勢いに乗っている点も、過去の好走例にかなっている。
文:出川塁(でがわ るい)
1977年熊本県生まれ。上智大学文学部卒業後、出版社2社で競馬専門誌、競馬書籍の編集に携わり、2007年からフリーライターに。「競馬最強の法則」「サラブレ」「優駿」などへ寄稿するほか、出版社勤務時代を含めて制作に関わった競馬書籍は多数。馬券は単勝派だが、焼肉はタン塩派というわけではない。メインの競馬のほか、サッカーでも密かに活動中。