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春の二冠&両TR勝ち馬不在の菊花賞
勝ち馬の行方を過去10年データから占う

中心はヴェロックスだが……

 今週のG1は京都の芝3000mで行なわれる菊花賞。事前の報道で中心視されているヴェロックスは、皐月賞2着、日本ダービー3着と、春はあと一歩のところで涙を飲んだ。先週の秋華賞では同じように惜敗を繰り返したクロノジェネシスが悲願のG1勝利を飾っているが、それに続くことはできるか。それとも新興勢力の台頭があるのか。3歳クラシック最後の一戦を、過去10年のデータから占ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

人気別成績

表1
表1【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は人気別成績。1番人気は過去10年で半数にあたる5勝を挙げており、複勝率70.0%も水準以上の数値。掲示板を外したのは1頭だけで、なかなかの安定感を見せている。対照的に2番人気は不振傾向で好走は2着3回のみ、掲示板外に敗れた馬も5頭を数える。以下、好走率から走破圏内と呼べるのは7番人気までだろう。その7番人気は2勝を含む計5頭が好走を果たしており、要注意の人気と言える。10年1着のビッグウィーク、18年1着のフィエールマンなど、7番人気で好走した5頭すべてがいわゆる「夏の上がり馬」だった点も見逃せないところだ。

枠番別成績

表2
表2【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は枠順別成績。過去10年、1枠と2枠は各3勝を挙げ、いずれも勝率15.0%を記録しているのに対し、8枠は1勝もできなかった。また、7枠は計7頭と好走した馬の数自体は多いのだが、1着は11年のオルフェーヴルと17年のキセキで、いずれも1番人気だった。付け加えると、前者は言わずとしれた三冠馬。後者の17年は稀に見る不良馬場で行なわれた点を考慮する必要もありそうだ。よほどの傑出馬や、例外的な馬場なら話は変わってくるが、基本的には「内枠有利、外枠不利」とみて間違いないだろう。

厩舎の東西別成績

表3
表3【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は関東馬と関西馬の成績を比較したものだが、ご覧の通り、関西馬が圧倒的に強いというデータが残っている。過去10年で好走した関東馬は、14年3着のゴールドアクター、18年1着のフィエールマンのわずか2頭だけ。関東馬が人気薄ばかりだったわけでもなく、1〜3番人気の計4頭、4番人気の6頭もすべて4着以下に終わっている。


 参考として、皐月賞とダービー、同じ京都で行なわれる長距離G1の天皇賞・春における関東馬の成績を記しておくと、皐月賞で【4.0.3.51】、ダービーで【2.3.5.46】、天皇賞・春で【4.3.1.35】(このデータに限り、集計期間は10〜19年)。これらの3レースと比較して、菊花賞における関東馬の不振は際立っていると言わざるをえない。

前走レース別成績

表4
表4【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走レース別成績。トライアルに指定されているふたつのG2戦のうち、神戸新聞杯が計17頭の菊花賞好走馬を送り出しているのに対し、セントライト記念は5頭と大きな差がついている。好走率もかなりのギャップがあり、まずは神戸新聞杯組を重視するのがセオリーと言える。ほかには、前走で1000万下(現2勝クラス)を走っていた馬が全部で6頭好走。いずれも前走を勝っており、6頭中5頭の前走は芝2200m以上の長丁場のレースだった。

前走神戸新聞杯出走馬の前走着順別成績

表5
表5【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表5は、前走神戸新聞杯出走馬の前走着順別成績。なお、のちに紹介する表6、7を含め、今年の出走登録馬に該当する着順がないところには薄いグレーをかけてある。


 神戸新聞杯1着馬は出てくればかなり有力ながら、サートゥルナーリアは天皇賞・秋へと向かったため今年は出走なし。2着馬の好走率も高いのだが、本番でも2着という例が多いのは留意すべきところか。3着馬もなかなかの好成績ではあるものの、近3年の結果が9着、11着、14着と振るわないのは気になるところではある。以下、4、5着馬は3着までで、6着以下から本番で好走した例は皆無となっている。

JRA-VANデータラボ

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