連載:上原浩治、日の丸への想い

世界一に輝いた第1回WBCの思い出 上原浩治、日本代表の思い出Vol.2

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第1回WBCでは世界一に貢献。決勝後は喜びを爆発させた 【写真:ロイター/アフロ】

“オールプロ”で臨んだ2004年のアテネ五輪で、日本は金メダルを期待されながらも準決勝でオーストラリアに敗れて銅メダルに終わった。その中でも上原さんは2試合に先発登板して1勝0敗、防御率2.08(イタリア戦6回無失点、チャイニーズ・タイペイ戦7回3失点)と力を誇示した。そして2年後の2006年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では3試合に先発登板して2勝0敗、防御率1.59(1次ラウンド・中国戦5回2失点、2次ラウンド・アメリカ戦5回1失点、準決勝・韓国戦7回無失点)で、日本の世界一に大きく貢献した。改めて大舞台、国際大会での強さを見せた上原さんだが、自身にとってもこの第1回WBCは「思い入れのある大会」となった。

イチローから感じた日の丸の重み

――日本代表が大きくクローズアップされたのが2006年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)だったと思います。韓国に負けた試合、そしてリベンジした試合がありました。あの時は山あり谷ありのような、すごくドラマティックなチームだったなと思いますけど、上原さんにとって2006年のWBCというのはどういった経験だったでしょうか?

 自分の中では、いい成績で終わることができましたし、結果、ああやって優勝もできた訳ですから良かったなという感じですよね。

――準決勝の韓国戦というのが、日本の野球史上でも非常に大きな意味を持ったと思いますけど、上原さんは韓国戦で素晴らしいピッチングを披露されました。あの時は韓国の声援がすごかった。完全アウェーでした。ああいう雰囲気の中で投げるのはいかがでしょう?

 いやもうあれは、僕は何回も言っていますけど、甲子園(球場)を経験しているんで、大したことなかったです。阪神vs.巨人の甲子園の方が大変です(笑)。

――韓国のバッターというのはどうでしたか?バンバン振ってくるイメージがすごく強いですが?

 学生時代から韓国戦ばっかりに投げてる感じがあるので、国際試合は。だから苦手意識は僕の中ではなかったです。

 あとは里崎(智也)のリードと僕の考えが本当に一致していたんで。ほとんどいうか、首振ってないんじゃないかなというぐらいもう、あいつのサイン通りに投げれましたから。

――大会3試合目にして韓国に勝って、充実感はチームの中にありましたか?

 負けた時にマウンドに旗を立てられた屈辱もありましたし、負けた時にイチローさんがベンチですごい言葉を発していたのを間近で見て、大会に対して思い入れがあるんだなと、「日の丸を軽く見たらあかんな」というのは感じましたね。

※スポーツナビアプリでは上原さんのWBCの思い出を振り返るインタビュー動画をご覧いただけます
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