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僕しか知らない星野仙一
NHKで野球解説を務めることの意味
星野さんが選んだ監督へのキャリアプラン

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第3回

監督として、楽天で日本一を果たした星野さん。江本氏によると、NHK解説者から監督に転身するのが「プロ野球の監督になる」ための最良の選択肢だという
監督として、楽天で日本一を果たした星野さん。江本氏によると、NHK解説者から監督に転身するのが「プロ野球の監督になる」ための最良の選択肢だという【写真は共同】

 星野仙一さんは現役引退後、NHKで解説を務めるようになってから、川上哲治さんと親交を深めていった。それはなぜだろうか。


 思うに、「将来は監督になる」というビジョンを描いていたからではないか。

 野球人の最終的な目標は、「プロ野球の監督になる」ことだ。現役を引退したら、テレビやラジオの解説を務め、またスポーツ紙で評論活動を展開して、自分の顔と名前を広く知ってもらう。そうしてどこかのチームの監督が辞めたときには、虎視眈々と狙いを定めてその座を奪い取る……このように考えている元プロ野球選手は多い。

 ただし、メディアに露出して解説しているからといって、誰しもが監督になれるわけではない。ましてや民放だと、全国津々浦々で同じテレビ番組が、同じ時間帯に放送されているとは限らない。


 そこで、監督になるための最良の選択肢が、「NHKの解説者」なのである。かつては広岡達朗さん(ヤクルト、西武)、藤田元司さん(巨人)、高田繁さん(日本ハム)、森祇晶さん(西武)、山本浩二さん(広島)、山田久志(中日)、鈴木啓示(近鉄)、梨田昌孝(前楽天監督)、石毛宏典(オリックス)と、監督経験者はゴロゴロいる。


 最近では小久保裕紀が2017年まで侍ジャパンの監督を務め、宮本慎也が2018年シーズンから古巣であるヤクルトのヘッドコーチに復帰した。宮本も小川淳司監督の後釜として呼ばれている可能性が高い。


 解説者の人選はNHKのスポーツ局で行うことになっているが、実際には巨人の監督を務めた川上さんと、南海の監督だった鶴岡一人さんの威光が大きく働いていた。鶴岡さんが体調不良で現場から遠ざかってしまって以降は、川上さんが各球団の監督人事の是非を判断していた。そうしたことから川上さんは、“球界のドン”と呼ばれていく。

 ではどうして川上さんの影響力がここまで強くなったのか。それは各球団のオーナーが新監督を選ぶ際に、イの一番にお伺いを立てたのが川上さんだったからだ。

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