ラグビーW杯のチケット販売戦略とは? 波乱が期待できるおすすめのカードも紹介
組織委員会の森重紹一氏(写真左)と渡邊聖氏(同右)を招いた第96回講演では、チケット販売のプロモーション、おすすめチケットについて話が及んだ 【スポーツナビ】
今回は「ラグビーワールドカップ2019のデジタルプロモーション」というテーマのもと、組織委員会チケッティング・マーケティング局の森重紹一氏と渡邊聖氏を招き、ラグビージャーナリスト・村上晃一氏の進行で講演が行われた。
(チケットの在庫状況は8月27日現在のものです)
一生に一度を逃すな
まさに一生に一度の大舞台が、すぐそこまで迫っている 【写真は共同】
ラブビーファンのみならず、世界レベルの熱いプレーを目に焼き付けたいと思うスポーツファンも多いだろう。しかし、日本代表戦や決勝戦といったチケットは人気が高く、入手することが難しい。公式チケットサイトで「現在在庫なし」の文字を目にし、肩を落とした人もいるのではないだろうか。
しかし、ここで諦めるのはもったいない。人気カード以外にも注目すべき試合が多くあり、チケットがまだ残されている。今回の講演ではこういった「狙い目」であるプール戦(グループステージ)のカードが紹介され、組織委員会のチケットプロモーションについても説明がなされた。
まだ間に合う、おすすめカードを紹介
8月3日に日本代表と対戦したトンガ代表(白)。W杯で下克上が期待できるチームの一つだ 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
1 イングランド対トンガ(9月22日・札幌ドーム)
2 スコットランド対サモア(9月30日・神戸市御崎公園球技場)
3 ジョージア対フィジー(10日3日・東大阪市花園ラグビー場)
4 フランス対トンガ(10月6日・熊本県民総合運動公園陸上競技場)
5 ウェールズ対フィジー(10月9日・大分スポーツ公園総合競技場)
6 アメリカ対トンガ(10月13日・東大阪市花園ラグビー場)
多くに共通しているのは、オセアニアの海洋部に浮かぶ島国が、強豪国に挑む図式だということ。これらの島国は近年めきめきと力をつけてきており、好試合が期待できるカードだ。
個々のカードを見ていくと、1の試合はイングランドが優勢だと思われがちだが、「イングランドのスター選手にトンガのタックルが刺さるかが非常に面白い」という。また、5の試合は、2007年フランス大会の同カードでフィジーが金星を挙げたことがあり、今回も波乱が起きる可能性がある。6の試合は、世界ランキングはアメリカが14位、トンガが15位と差がないものの、アメリカが力を伸ばしてきているのもあり、白熱した試合となるかもしれない。(世界ランキングは8月26日付けもの)
上記以外も見ごたえのあるカードが組まれている。「プール戦全40試合の見どころ」を眺め、“得をするカード”を探してみてはいかがだろうか。
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チケットのプロモーション方法
デジタル広告やメール、コンテンツなど、さまざまな方法でチケットプロモーションが行われている 【写真:ロイター/アフロ】
「例えば、応援している出場チームで『オーストラリア』にチェックした人に、オーストラリアの試合に特化した内容のメールを送る。これが実は意外と反応が良いです。やってること自体はシンプルですが、チェックとチケットの購入には相関関係がある」と渡邊氏は手ごたえを語った。
また、コンテンツ面からも販売促進を図っている。既出の通り、公式チケットサイトではプール戦全40試合の見どころを紹介しているが、チーム紹介や注目選手、ルール解説なども充実させ、ページにやってきたユーザーを引き込む狙いがある。
海外向けには「visitJapan2019」というサイトで、ダン・カーター、マット・ギタウ、エディー・ジョーンズといったラグビー界の大物が日本の魅力をPR。動画再生数は全4本合わせ累計180万回を超え、海外プロモーションに一役買っている。
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