小野伸二が沖縄で描く夢 FC琉球がビッグクラブになるために
FC琉球デビュー戦の翌日、小野伸二にインタビュー 【スポーツナビ】
興奮も冷めやらぬ翌18日、「ノボテル沖縄那覇」協力のもと小野にインタビュー。2018シーズンのJ3を制し、初のJ2を戦うFC琉球は第28節までを終えて16位に位置している。FC琉球がさらなる発展を遂げ、ビッグクラブになっていくために小野の考える必要なこととは?
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デビュー戦で感じた課題、求められる役割
横浜FC戦は約30分プレー。積極的にボールに絡んで攻撃を活性化した 【(C)J.LEAGUE】
対戦を楽しみにしてきましたけど、自分がスタメンではなかったのは残念です。相手に(中村)俊輔くんがいて、松井(大輔)がいたり、カズさん(三浦知良)も来ていただけたらもっともっと盛り上がったのかもしれないですけどね(編注:カズは招集されず)。非常にたくさんの方が見に来てくれたのでなによりです。
――試合終了間際に惜しい直接FKがありました。
まあでも決めないとね。入らなかったのはすごく残念ですけれど、次にとっておきます。
――途中出場で具体的にどんな指示を受けていましたか?
組み立てだったりで、攻撃を活性化させてほしいという感じでした。練習の中で自分が感じていたことを試合では自由にやらせてもらいました。
――試合後のコメントでは「つなぎの部分をもう少し大事にしてもいいのではないか」と語っていました。
横浜FC戦はそうでしたね。自分たちで手詰まりになる部分が多くありました。いけるところはそれでもいいと思うんですけれど、それだけではだめな部分がたくさんあると思います。
J3からJ2に上がって最初は(開幕4連勝など)いい結果が出たと思います。そういう自分たちの勢いも含めて勝てていたけれど、それができなくなってきて判断だとか、いろいろなものがまだできない状態にあるんだと思います。そこがもっとみんなが学ばないといけない部分ですね。
とにかくチームが勝つために、自分はどうやってひと味、ふた味違いを見せられるかが大事だと思っています。そのために琉球へ来ましたし、毎試合できるようにやっていきたいと思います。
試合前には松井(右)や中村俊輔ら元日本代表メンバーと話す姿が見られた 【(C)J.LEAGUE】
それほど関わったプレーはなかったと思いますけど、松井が持てばいいボールが出てくるので、そこはみんなでケアしていました。サッカーの話はそれほどしてないです。
――試合前には中村俊輔選手とも話をしていましたがどんな話?
「今日は出そうなの?」って聞いたら「この間(14日の天皇杯で)90分出たから出ないかな」みたいな感じです。一緒のピッチに立てていたらもっともっと盛り上がったと思います。沖縄の人たちが、ああいう「本物のサッカー選手」を見に来てくれたというのはすごくうれしいです。試合が終わったあともいろいろ話をしましたけれど、本当にサッカーが好きなんだなとあらためて感じました。
――沖縄SVには高原直泰さんもいますが連絡は?
特に話はしていないです。タカにはタカのやり方があると思うし。沖縄を盛り上げてくれているという部分で僕に協力できることがあればやっていきたいと思います。
自然な振る舞いで、いい影響を与えたい
小野はピッチ外で期待される役割もはっきりと自覚している 【(C)J.LEAGUE】
僕自身が大事にしているのはチームが出場している選手だけではなく、ベンチの選手たちもどうしたら試合に関われるか。出ていないときというのは気持ちが落ちやすいと思うので、そういう選手たちが出ている選手たちをはげまして、みんなが勝ってほしいと思えるようなチームにしたいです。選手たちがひとつになって、みんなが同じ方向を向かないといけないと思うので、そういうところをピッチ外では積極的に声をかけてやっていきたいです。
ピッチ内ではみんなで競い合ってやるぐらいのほうがいいと思うので、ピッチ外ではそういうメンタル的なところで働きかける大きな役割が僕自身にはあると思います。積極的にやっていきたいですね。
――それを受けて他の選手たちがどう感じるが大事ですね。
やる側よりも受ける側がどう感じるかが大事ですから。感じられるかどうか、そしてそれがいい影響を及ぼしているかが大事だと思います。自然な振る舞いで、チームにいい影響があればいいなと。