連載:指導者のエゴが才能をダメにする ノムラの指導論

「投手の球数制限」に過敏になりすぎるな 野村克也の指導論

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第5回

ノムさんは球数制限についてどう考えているのか。試合だけでなく、練習から設けないと意味はないと話すが… 【写真は共同】

「投手の球数制限」について、私は反対のスタンスである。たしかにとくに球数制限の議論を進めていくと、「投げ込むことが悪い」と思える空気感が蔓延しているように思える。

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 それでは投手は投げ込みをしてはならないのか。答えは「ノー」だ。
「肩は消耗品」と言われ、大リーグは「投げすぎると筋肉を痛める」という考え方が主流になりつつあるが、ある程度の球数を投げなければ、今より高いレベルに到達するのは不可能なのは間違いない。

 野球においての技術を習得するとき、「もう限界だ」という場面は必ずやってくる。そこで必死になって壁を乗り越えていく。すると、また次の段階が見えてくる。
 突き進んでは乗り越えて、また突き進んでは乗り越える――。
 この訓練を日々、繰り返していくと、気がつけば自分のレベルが最初の頃と比べてはるかに高いレベルに到達していることがわかる。壁を乗り越えられず、「もう限界だ」と思って挑戦することを止めてしまったら、その時点で成長することも止まってしまう。

 一見、根性論のように聞こえるかもしれないが、そうではない。あくまでも選手が「もっとうまくなりたい。そのために練習するしかない」という理性的な意欲のことを指しているのだ。
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