連載:令和のスターになるのは誰だ?〜横浜DeNA編〜

DeNA・京山が目指すのは「負けない投手」 昨日までの自分を超えた先に見る理想像

瀬川ふみ子
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21歳とは思えぬ落ち着いた雰囲気で、自分自身と向き合いながら進化の道を歩む京山 【スリーライト】

 昨季、彗星(すいせい)のごとく現れた横浜DeNA・京山将弥。140キロ台後半のストレートを投げ込む将来性抜群の新星は、開幕3戦目の先発投手に抜てきされ、5回1失点で初勝利を挙げると、そこから3連勝を含む6勝(6敗)。いきなり注目を集めた。まだ21歳。あどけなさが残る可愛らしい顔をしているが、マウンドに上がると一変。堂々とした投げっぷりからは勇ましさを感じさせる。

 今季は一軍スタートながら勝ち星がつかず、現在はファームで調整中。先発ローテーションの柱になるべく心技体を磨くスター候補に、昨季のこと、今季のこと、そして将来に向けての思いを語ってもらった。

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嬉しさと悔しさを味わった2018年

19歳のときに巡ってきたデビュー戦を振り返り、当時の心境を打ち明けてくれた 【スリーライト】

――ピッチャーをやるために生まれてきたかのような体や能力を持つ京山投手。本気でプロを目指そうと思ったのはいつですか?

 小さいころから「プロ野球選手になる」とは言っていたんですが、それはぼんやり思っていただけで……。でも高校2年生のとき(近江高)、練習試合で智弁和歌山相手に結構良いピッチングができて、そのころから真剣にプロを目指そうと思うようになりました。

――ベイスターズからドラフト4位指名を受けて入団。プロの世界に入れたときはどんな気持ちでしたか?

 ずっとなりたいと思っていたので、すごく嬉しかったです。

――1年目はファームでじっくり体作り。イースタン・リーグで経験を積みました。

 1年目から一軍に上がれるものなら上がってやりたいと思っていたのですが、それはかないませんでした。でも、イースタンで投げることのほかに、フレッシュオールスターにも出させていただいたりして、良い経験ができたと思います。シーズン後のアジアウインターベースボールリーグ(台湾)では、イースタン選抜で一緒だった他球団のピッチャーに「その球はどうやって投げるんですか?」と聞いたりして、勉強にもなりました。

――2年目のオープン戦で好投したことで、開幕3戦目の先発に抜てきされました。

 ファームにいたんですが、一軍から呼ばれて好投することができました。でも、またファームに戻って……今年もしばらくはファームかな、と思っていたら、ピッチャーにケガ人が出たということでまた一軍へ。開幕カードの先発という大役が自分にまわってきたんです。“一軍で投げる”ための準備はしていたのですが、自分でいいのかな、と。逆に「やってやるぞ」っていう気持ちもありましたね。

――5回1失点でプロ初登板初勝利。いかがでしたか?

 そんなに早く投げさせてもらえるとは思っていなかったので、心の準備ができていなくて、すごく緊張しました。内容も正確に覚えていないです(笑)。でも、勝てたことが嬉しかったです。
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