極めてアグレッシブ、しかし近年は陰りも チリ代表分析――現地記者が明かす
大会3連覇を狙うチリ。最近は勢いに陰りが見えるとはいえ、日本にとって強大な相手であるのは間違いない 【Getty Images】
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攻守にわたり極めてアグレッシブなサッカー
こうした戦術をチームに植えつけたのは、07年に監督に就任したアルゼンチンの名将マルセロ・ビエルサ(現在はイングランド2部のリーズ・ユナイテッド監督)だ。ビエルサ率いるチリ代表は、10年ワールドカップ(W杯)南米予選をブラジルに次ぐ2位で突破し、3大会ぶりに出場した本大会ではベスト16と見事な結果を残した。
ビエルサの退任後、クラウディオ・ボルギ政権を経て12年12月に監督の座に就いたのが、同じアルゼンチン人のホルヘ・サンパオリ(現在はブラジルのサントス監督)だ。サンパオリは自身が信奉するビエルサの路線を踏襲したうえで、攻守両面でプレーのインテンシティをさらに強めた。
折しもエースストライカーのアレクシス・サンチェス、中盤の要アルトゥーロ・ビダル、守備を統率するセンターバック(CB)のガリー・メデルら「ヘネラシオン・ドラーダ」(黄金世代)と呼ばれる選手たちがキャリアのピークを迎え、14年W杯では前回大会に続いてベスト16、そして15年の自国開催のコパ・アメリカでは悲願の初優勝という快挙を成し遂げた。
こうして、ビエルサが導入し、サンパオリが進化させたアグレッシブなスタイルは国内メディアと国民から圧倒的に支持され、現在に至るまで「ラ・ロハ」の崇高な指針となっている。
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