コパ・アメリカ2019連載

若き日本代表の旗頭――安部裕葵「自分のプレーが通用する場面はある」

田中滋
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U-20W杯へのエントリーは見送られ、コパ・アメリカに臨むA代表に抜擢された。「全力を尽くす」と意気込みを語る 【浦正弘】

 高卒2年目の昨季にJリーグのベストヤングプレーヤー賞を受賞。今季は20歳にしてジーコ、ビスマルク、本山雅志、柴崎岳らが背負ってきた鹿島アントラーズの「ナンバー10」を託され、攻撃のキーマンの一人となっている。そして日本代表では、U-20代表からの飛び級でコパ・アメリカに臨むA代表に抜擢。若手を中心に編成されたヤングジャパンで、安部裕葵はその旗頭とも言える存在だろう。飛ぶ鳥を落とす勢いの若武者に話を聞いた。

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誰にも見られなくなるほうがプロはつらい

――日本代表への選出おめでとうございます。

 ありがとうございます。選ばれたからには全力を尽くして頑張りたいと思います。

――U-20ワールドカップ(W杯)に行けなかったのは残念でしたね。

 負けちゃいましたね(※注/U-20日本代表はU-20W杯のラウンド16で韓国に敗北)。でもスゴいですよ、あのチームは。選手がそろっていたら、もっといい順位に行けましたよね。みんな上手ですし、それ以上に世界はレベルが高いと思いますけど、U-20日本代表はみんなが自分の持ち味を出そうとするところがいいチームだったと思います。
「俺が、俺が」という気持ちを持っているのがすごくいい。でも、それだけではなく、日本人らしくチームで戦おうとする意識も強く感じるので、一緒にやっていて楽しいし、見ていても楽しいチームだったと思います。

――学年的には一つ上でしたが、チームのなかではどんな感じだったのでしょうか?

 楽しかったですよ。もちろん鹿島も楽しいですけど、年齢が近いというのもありますし、生意気なんですが、僕はあのチームにいると常に笑顔だった気がします。代表期間中はいつも笑っていたんじゃないですか。すごくいいリフレッシュになっている気がしていました。

――代表チームで背負う責任というものをどう感じていますか?

 難しいですね。責任というのは選手それぞれが感じればいいものだと思います。いいプレーをしなければいけないという責任は、試合に出る選手なら誰もが感じるもののはずなので。
 僕個人は、人に見られるほうが楽しいです。さまざまな称賛や批判があるなかで、たくさん称賛されて、たくさん批判される選手ほど人に見られているということですから。誰にも見られなくなるほうがプロサッカー選手としてはつらいと思います。

――鹿島では左右を問わずサイドハーフの位置に入ることが多いと思います。ご自身としてはどのポジションだと一番生きると思っていますか?
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著者プロフィール

1975年5月14日、東京生まれ。上智大学文学部哲学科を卒業。現在、『J'sGOAL』、『EL GOLAZO』で鹿島アントラーズ担当記者として取材活動を行う。著書に『世界一に迫った日』など。

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