筋肉系YouTuberに聞く! やっぱりあった方がいい? トレーニングギア「三種の神器」 ―トレーニングベルト編 ―

スポーツナビDo

【撮影:スリーライト】

「夏に向けて、本気でカラダを変えたい!」とトレーニングを始めた皆さんにとって、これからの時期は目標達成に向けての正念場。より筋肉に効かせるために、トレーニングギアの購入を考えている方も多いのではないでしょうか?
 そこで今回は、筋トレ上級者たちがよく使っているトレーニングギアについて、筋肉系YouTuberのkatochan33さん、コアラ小嵐さん、山澤礼明さんに聞いてきました!
 第1回は「トレーニングベルト」編です。

katochan33「時間を掛けて腹圧のかけ方を覚えよう」

【撮影:スリーライト】

使う種目:スクワット、デッドリフト、シュラッグ

――トレーニングベルトを使うメリットは?

 挙上重量アップとケガ予防。あとは人にも寄りますが、モチベーションアップ。トレーニングベルトを使うことでトレーニングが楽しくなるし、腰に巻きつけるときに「さあ、いくぞ!」と自分の頭のモードを切り替えられる。でも、ベルトを本当に使いこなせるようになるまで、相当な時間がかかります。僕は4〜5年かかりました。ベルトの効果を実感するまでに2〜3年。筋のある方で1年くらいでしょうか。その段階にはベルトがないと到達できないので、本気でトレーニングしていきたい方は最初から使ったほうがいいかと思います。

――使用の際のポイントは?

 挙上重量アップ、ケガ予防のメリットを享受するためには、ただ巻くだけではダメ。「腹圧をかける」ことを覚えないといけません。かけた腹圧をより高めるためにベルトを使う。この腹圧をかけるということが分かるまでに、2〜3年かかるんです。

――腹圧はどうやってかける?

「お腹を出す」ことなんです。ベルトでギュッと締めた状態でお腹を出そうとしてみてください。でも、ベルトがあるからお腹は出ない。すると、その圧力が体の中に入ってきて背骨が安定します。スクワットで一番負荷がかかるのは切り返しの瞬間です。お尻が下りてきて、スピードがゼロになり、再び持ち上げるその瞬間に腹圧がしっかりとかかるのが理想です。まずはフォームが出来上がってきて、骨盤を前傾させる感覚が分かり、腹圧がかかる瞬間が分かる。そこでベルトを付けることで、挙上重量のアップとケガの予防につながります。このすべてが噛み合うまで時間がかかるんです。特にデッドリフトは体をかなり前傾させるので、スクワット以上にベルトを使ったほうがいい。腹圧を意識するのは、デッドリフトもスクワットも同じです。

【撮影:スリーライト】

――シュラッグでトレーニングベルトを使う理由は?

 僕の場合、シュラッグは180キロくらいの高重量でやります。かなり腰に負荷がかかるので、ケガの予防のためだけに使っています。

――トレーニングベルトを使う時の注意点は?

 ベルトは締めつけることで腹圧を補強するギアですので、緩く巻いてしまうとその役割を十分に果たせません。ですので、もうこれ以上絞められないと思うくらいキツく巻くことが大切です。僕はずっと巻きっぱなしだとお腹が苦しいので、インターバルの間は外しています。よくジムでずっとベルトを巻いている人を見かけますが、汗がつくと劣化してベルトの寿命が短くなりますので、その点は注意していただきたいですね。

――使用しているトレーニングベルトは?

 「ニコライ堂」のトレーニングベルトを8年くらい愛用しています。昔は生産が受注に追いつかなくなったほど、大人気でした。場所によって一枚革、二枚革を使い分けていて、手縫いで丁寧に作られているんです。

コアラ小嵐「カッコいいギアでやる気も上がる!」

【撮影:スリーライト】

使う種目:スクワット、デッドリフト、アームカールなどスタンディングで行う種目

――トレーニングベルトを使うメリットは?

 初心者はベルトを使うべきか、使わないべきか。2つの意見に分かれます。使うべきという人は、腹圧をしっかりとかけられる、ケガの予防になるという意見です。一方で、使わない方がいいという人は、初心者はまずはベルトに頼らないで腹圧をかけられるようにするべきだという意見です。
 僕の意見としては、初心者でも使っていいんじゃないかと思います。初心者にとっては「腹圧って何やねん?」と。実際僕も、最初は分からなかったです。でも、自分でああでもない、こうでもないと試行錯誤しているうちに、「腹圧ってこれや!」と分かったのは、ベルトをつけているときだったんです。
 腹圧のかけ方をしっかり教えてくれるトレーナーさんがいるならば、ベルトなしでケガに気をつけながら行けるところまでやるのもいいと思いますが、ほとんどの人は独学ですよね。本やYouTubeを見ながら自分なりに頑張っている人にとって、腹圧をつかむことは難しい。腹圧がかかっている感覚が分かるまでは、ケガの予防の観点からもベルトを使ったほうがいいと思いますね。

【撮影:スリーライト】

――アームカールでトレーニングベルトを使う理由は?

 アームカールに関わらず、腰に疲労がたまっているときに、立った状態でトレーニングをやるとしんどい。ケガをするほどの負荷はかかっていないのですが、脊柱起立筋のしんどさを感じたくない。そういうときはベルトを付けたら楽になるんです。

――使用しているトレーニングベルトは?

 バッグや財布などの革製品を作っている「RED MOON」と元々お付き合いがありまして、僕のYouTubeを見てくれている革職人の方が、ご厚意で僕のためにトレーニングベルトを作ってくれたんです。完全にオーダーメイドですね。まずはデザインからということで、“コンチョ”という装飾を僕の好みでつけさせてもらいました。職人さんから「コンチョをつけると重くなって、使いづらくなりますがいいですか?」と言われて、「全然いいです」と(笑)。僕はベンチプレスでベルトを使わないので、背中にコンチョがあっても問題なし。トレーニングギアを選ぶときは見た目を重要視します。性能は問題ないとしても、そのギアのデザインがカッコ悪いと思っていたらパフォーマンスが下がりそうじゃないですか?。「これをつけている俺、カッコいい」と思えば、トレーニングを続ける理由にもなります。もちろん性能として問題ないことが前提条件ですが、その上で見た目にもこだわるのがいいんじゃないかなと思いますね。

【撮影:スリーライト】

山澤礼明「ここぞという勝負所で使うべき」

【撮影:スリーライト】

使う種目:スクワット、デッドリフトのみ

――トレーニングベルトを使うタイミングは?

 私の場合は、マックスの重量に挑戦するときと、かなりの高重量で行うメインセット以外では使わないようにしています。ナチュラルパワーを上げたいという意図もあり、腰に不安がない状態ならば、先にベルトなしで腹圧をかけるコツをおぼえたほうがいいと思います。もちろん、腰に不安があるのならば絶対に使った方がいいです。腹圧のかけ方をしっかりとマスターしていればある程度の重量はベルトなしでも大丈夫かと思います。私だと、スクワット140キロで1発、デッドリフト175キロで1発くらいではベルトは使いません。スクワットでは140キロ以上、デッドリフトでは180キロになると、さすがにベルトを使います。やっぱり、ここぞというときですよね。
 ベルトをするからケガをしない、ベルトをしないからケガをするわけではないと私は思っています。ベルトがなくてもある程度の重量が挙げられるベースを作っておいたほうが最終的にケガをしにくいという考えです。普段からあまりベルトに頼り過ぎないようにはしています。

【撮影:スリーライト】

――初心者はベルトは使わないべき?

 どちらの初心者かによって変わります。私の実際のお客様で、一般的なボディメイクが目的の方にはベルトをつけていただくようにしています。一方で、フィジーク選手になりたい、大会に出たいというような競技志向の方にはベルトに頼り過ぎないようにアドバイスをしますね。

――腹圧はどうやってかける?

 私の場合は、お腹に空気をため込む、風船を膨らませるようなイメージです。「たくさん息を吸い込んでお腹をボコっと出すような感覚」と伝えています。よくある勘違いは、腹筋に力を入れてしまうこと。腹圧は腹筋運動の力の入れ方とは違うんですよ。腹筋に力を入れると猫背になって縮まるじゃないですか。そうすると逆に悪いフォームになります。決して腹筋を収縮させるわけではなくて、体の内側から空気をため込むようなイメージで試してみてください。

――使用しているトレーニングベルトは?

 3年前くらいに、G1H1スポーツのトレーニングベルトをネットで買いました。その頃はレバーアクションタイプのベルトはネットだとそんなに買えなかったんですよ。見つけたなかで一番安かったのを買いました。今となっては、レバーアクションのベルト以外は、面倒くさくて使っていられないですね(笑)。使うときはレバーを締めておいて、終わった瞬間にパーン!と音を立てて外すんです(笑)。それがカッコいいし、すぐにお腹が解放されて楽チンです。

【撮影:スリーライト】

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 トレーニングを始めたばかりで、まだ“マイベルト”を持っていない方は、これを機にぜひチェックしてみてください。

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筋肉系YouTuberプロフィール

■katochan33
名古屋市中区のトレーニングジム「OSSU!!(オッス)」でパーソナルトレーナーとして勤務しながら、コンテストでの優勝を目指してトレーニングに励む現役ボディービルダー。動画では、23年ものボディビル競技生活から得た豊富な経験をもとに、視聴者からのあらゆる質問に懇切丁寧に答えてくれる。発言の説得力は、その筋肉のデカさが十分に物語っている。

・YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/user/katochan33
・Twitterアカウント
https://twitter.com/ossu_sho
■コアラ小嵐
「超新塾」「ぬわらし」のメンバーとして活動をしながら、YouTubeでトレーニング方法や食事、その他に筋肉に関するさまざま知識を紹介する筋トレ動画を配信

・主な大会実績
2015ベストボディジャパン千葉優勝、日本大会5位
2017東京オープンボディビル選手権大会、75kg級第9位
2017オールジャパン・メンズフィジーク、176cm超級第10位
2018オールジャパン・メンズフィジーク、176cm超級第11位

・YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCM3Eo_7bq7Z1EuksMgs5jCA
・Twitterアカウント
https://twitter.com/koooarashi
・Instagramアカウント
https://www.instagram.com/kk601012
■山澤礼明
器械体操歴20年。元器械体操指導員、シルクドゥソレイユパフォーマーとしても活躍。新潟県上越市のパーソナルジム「上越YG」を運営し、トレーナーとして200名以上のダイエットやボディメイクを成功させてきた。山澤礼明【公式】YouTubeでは自重トレーニングを中心に、さまざまな動画を配信。他のYouTuberとも積極的にコラボ中。

・YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCuhPVNbY5AATKsU5RSEhbCQ?view_as=subscriber
・Twitterアカウント
https://twitter.com/HPSZNESVE0wfmFL
・Instagramアカウント
https://www.instagram.com/yg.yamasawa.hiro/?hl=ja

(取材・文/スリーライト)
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著者プロフィール

習慣的にスポーツをしている人やスポーツを始めようと思っている20代後半から40代前半のビジネスパーソンをメインターゲットに、スポーツを“気軽に、楽しく、続ける”ためのきっかけづくりとなる、魅力的なコンテンツを提供していきます。

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