箱根有力校の“戦力補強”状況は? 高校生ランナーの進路から占う
優勝争いの条件は「スカウティング+育成力」
表1:2015年度「新人力」ランキング。「月刊陸上競技」提供データを元に作成 【画像:スポーツナビ】
表2:2016年度「新人力」ランキング。「月刊陸上競技」提供データを元に作成 【画像:スポーツナビ】
表3:2017年度「新人力」ランキング。「月刊陸上競技」提供データを元に作成 【画像:スポーツナビ】
表4:2018年度「新人力」ランキング。「月刊陸上競技」提供データを元に作成 【画像:スポーツナビ】
その点で言えば、「新人力」では2017年度に9位になっただけの帝京大が今回5位に食い込んだのは育成力の高さを証明する結果だった。法政大も2018年度の8位のみで、國學院大、拓殖大は過去4年間の新人力では“ランク外”からのシード権獲得だ。そうなると、目標がシード権獲得であれば、スカウティングの不利をある程度は覆せるとも言える。ただし、優勝争いに加わるにはスカウティングと育成力の両方が求められそうだ。
帝京大は今年の箱根駅伝で5位と健闘。育成力の高さを証明する結果となった 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
有力高校生が東海大に一極集中した現3年生世代が卒業した後は、学生長距離界は再び戦国時代を迎えるのかもしれない。
※ただし、明治大は3年生の阿部弘輝が昨年は1万メートルで2018年日本人学生ランキング1位となる27分56秒45をたたき出し、中央大も中山顕、堀尾謙介、舟津彰馬が学生トップランナーに成長。エースの育成という面では成功している。また、早稲田大も他大学に比べてスポーツ推薦枠が少ないため、上位選手が入学しても選手層は厚くなりにくいという側面があり、育成面で劣るとは言い切れない。