森保監督「前線にもっと選手層の幅を」 国際親善試合 ベネズエラ戦後の会見
ベネズエラ代表、ラファエル・ドゥダメル監督
「ピッチ上の働きが反映された結果に満足している」と、ベネズエラ代表のドゥダメル監督 【Getty Images】
今日が難しい試合になることは、戦前から予想していたことだ。日本は非常にレベルが高くコンパクトで、ワールドカップ出場の経験もありダイナミックなチームだ。その日本を相手に、今日のベネズエラは非常にいい戦いをした。日本の出方をよく理解した上で、選手は集中して戦ってくれた。ピッチ上の働きが反映された結果に満足している。
──昨日の会見で、日本の強みとして爆発的な攻撃力やインテンシティーを挙げていたが、今日の日本の攻撃陣のパフォーマンスをどう感じたか?(舩木渉/フットボール批評)
日本は、常に一定のコンディションを保って攻撃のプレーをすると思うが、われわれは何とか今日の試合でそれを無効にしようと目指してプレーしていた。われわれの1列目の選手にロングボールからパスを出すことで、日本に対してやりづらいプレーを強いることを目指していた。日本の攻守の切り替えが非常に速かったので、そのことによるDFの判断のミスはあった。プレスへ行くべきでないところで前に出てしまい、日本がスピードを生かしてかわすというシーンがたびたび見られた。後半に入ってからは、そこを改善するようにした。
──会場への到着が遅れたことで、試合にどのような影響があったのか?(宇都宮徹壱/フリーランス)
今日、あれだけの渋滞が起こったのは意外だった。南米では普通だが、日本でこうなるとは思わなかった。とはいえ、特に問題はなかった。主催者側も、おそらく時間通りにできると思ったのだろう。もちろん選手には着替えを急がせたが、そうしたハプニングにもわれわれは対応できたし、試合の集中力を欠くことなく準備を進めることができた。これだけの先進国である日本で、こういった事態になるのは少し意外だった。
──守備の判断ミスがあったと言うが、ベネズエラは攻め込まれながらも最後まで落ち着いていたように見えた。その点をどう評価するか?(田村修一/フリーランス)
もちろん選手のいい部分は認めるが、監督の役割として重要なのは改善すべきポイントを見極めることだ。個々の選手を改善することで、組織としての改善も図っていく。今日の試合では、直前にDFの変更を行った。最初は(ヨルダン・)オソリオと(ジョン・)チャンセジョルが出場する予定だったが、オソリオは左足ももの裏のけがが完治していなかった。火曜日にも試合があるので、今日は(ナウエル・)フェラレーシを代わりに起用した。A代表に出場した気持ちの高まりもあってか、フェラレーシはプレスのタイミングに誤りがあったが、それでも後半は改善することができた。そうしたディテールは、監督が見つけて改善すべきことだと思う。
最後に申し上げたいが、試合開催を可能してくれた関係者の皆さん、そして大分の皆さんに感謝したい。今回は非常に素晴らしい経験だった。こうして日本と戦えたことで、われわれは大きな手応えを得ることができた。
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