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元気印のヤングなでしこが喜びを語る!
U−20女子W杯 日本代表優勝報告会見
U−20女子W杯で世界一となったヤングなでしこたちが帰国会見で喜びを語った
U−20女子W杯で世界一となったヤングなでしこたちが帰国会見で喜びを語った【スポーツナビ】

 サッカーのU−20日本女子代表(ヤングなでしこ)が26日、初優勝を飾ったU−20女子ワールドカップ(W杯)フランス大会から帰国し、都内のホテルで優勝報告会見を行った。


 チームを頂点に導いた池田太監督は「トロフィーを勝ち取ってくれた選手、スタッフを誇りに思っています」と喜びを語った。今回のヤングなでしこのチームカラーについては、「元気がよく、ご飯をよく食べ、よく寝て、おしゃべりもして、よくトレーニングする」チームだったと表現。「そのエネルギーをピッチで出してもらう」ことを心がけていたと明かした。


 キャプテンを務め、守備の要としてブロンズボール賞を受賞したDF南萌華は「このチームは1試合1試合を積み重ねていく中で成長していける素晴らしいチームでした」とコメント。また今大会で5ゴールを挙げる活躍でシルバーボール賞に輝いたFW宝田沙織は、「このメンバーで世界一という最高の景色を見ることができてうれしかった」と話した。


 また報道陣との質疑応答では、親しみをこめて教え子から「太さん」と呼ばれている池田監督への信頼を、多くの選手たちが言葉にした。また池田監督は選手との掛け合いで集まった記者たちを笑わせる場面も。終始なごやかな雰囲気の中で行われた優勝報告会見は、ヤングなでしこのまさに“一枚岩”と言うべき最高のチームワークがよく表れていた。

田嶋「優勝して『フェアプレー賞』を取ってくれたことがうれしい」

多くの個人賞獲得に加え、田嶋会長はフェアプレー賞の獲得をたたえた
多くの個人賞獲得に加え、田嶋会長はフェアプレー賞の獲得をたたえた【スポーツナビ】

登壇者:

田嶋幸三(日本サッカー協会会長)

今井純子(日本サッカー協会女子委員長)

池田太(U−20日本女子代表監督)

U−20日本女子代表 全21人


田嶋 本日は多くの方々にお集まりいただきありがとうございます。この報告ができることを日本サッカー協会の会長として本当にうれしく思っています。あらためまして長きにわたり日本サッカーを応援してくださっているキリン株式会社様、アディダスジャパン様、サポーティングカンパニーの皆様、そして女子サッカーを応援してくださっているすべての皆様に感謝申し上げます。ここにいる選手たちを育ててくれた、サッカーに出会わせてくださった方々を含め、多くの方々に感謝しなければならないと思っています。そして主役である池田太監督以下、スタッフ、選手の皆にも感謝したいと思います。


 私たち日本サッカー協会は「2005年宣言」に基づき、女子は「なでしこビジョン」に基づいてさまざまな活動を行っています。これはすべて日本サッカーの発展につながるものだと、われわれは考えています。育成日本復活、そして世界基準でというのを合言葉にわれわれは活動しています。まさに、そのことを具現化してくれたのがU−20の世界チャンピオンだと思い、あらためて選手たち、スタッフに感謝したいと思います。


 そしてもうひとつ、ここに並んでいる世界大会のカップのほかに、さまざまな個人賞をいただきました。これもうれしいことですが、私にとって一番うれしかったのが、優勝してかつ「フェアプレー賞」を取ってくれたことです。フェアプレーは、われわれが常々言い続けてきているもの。05年宣言の中でも、選手たちのミーティングでも、どのカテゴリーでも言い続けています。優勝と同時にそれを得るというのはなかなか難しいのですが、それをしっかりとやってくれた。先のロシアでのW杯(男子)でも、予選を突破できたのはフェアプレーのおかげだと思っています。これをしっかりとやってくれた選手たちを私は本当に誇りに思います。


 今、女子サッカーの登録人口は、男子を合わせて100万人の中のたった5%です。5万人にすぎません。なでしこの活躍、そしてこのU−20、17の活躍によってサッカーをしたい女の子がたくさん増えることを願っています。現在ジャカルタで行われているアジア大会で、女子は昨日、北朝鮮(2−1)を破ってベスト8に進出しました。次は韓国です。そういう意味では、私たちはしっかりとアジアの中で勝ち抜き、世界に挑む姿を見せ続けないといけないと思っています。


 来年はなでしこジャパンのW杯、20年は東京五輪がある。23年には、まだ決定していませんが女子のW杯を日本に招致したいということで手を挙げています。その中心となる年代の選手たちが世界チャンピオンになったということは、私たちを本当に後押ししてくれるものだと思います。男子も含め、今後も日本サッカーの発展に尽力します。ぜひ皆さん、応援していただければと思います。今日は本当にありがとうございました。

今井「なでしこらしさを持ち続けてほしい」

今井委員長は、日本の育成に手応えを感じている様子だった
今井委員長は、日本の育成に手応えを感じている様子だった【スポーツナビ】

今井 立ち上げから1年半にわたって積み上げてきた成果をいかんなく、はつらつと発揮して優勝をつかんだ選手たち、そしてそれを導いたスタッフの皆さんをたたえたいと思います。所属チームをはじめ、女子サッカーを支えてくださった多くの関係者の皆様に御礼を申し上げます。今回、優勝とともにフェアプレー賞を受賞することができました。これは常に私たちの誇りです。そしてアディダスブーツ(得点王)を宝田(沙織)選手、アディダスボール(MVP)のシルバーとブロンズを宝田選手、南萌華選手が獲得しました。


 女子サッカーでは、05年宣言に基づいて「なでしこビジョン」を掲げて取り組んでいます。「世界のなでしこになる」というスローガンのもと、3本の柱を掲げて女子サッカーの発展に向けて取り組んできています。その中の2本目の柱が「なでしこジャパンが世界のトップクラスであり続ける」というもので、育成年代のU−17、U−20については「W杯に出場し、1つでも多くの試合を経験してメダルを目指す」という目標を掲げています。今回でいえば6試合をしっかりと戦い、難しいプレッシャーのかかる試合もありましたが、しっかりと戦い抜いて金色のメダルを獲得し、目標を達成することができました。これは将来に向けて成長するためのいい経験をたくさん積むということですので、選手個々の成長、代表チーム、女子サッカー全体の成長につなげたいと思います。


 選手たちにはこのあと、なでしこジャパンに入ることを現実の目標とし、今回戦った世界の仲間たちやチームメートともう一度世界の高い舞台で戦うことを目指して頑張ってほしいと思います。今回U−20W杯で優勝したことで、なでしこジャパン、U−20、U−17と3つのカテゴリで優勝したことになります。これは世界で初めてのことです。育成年代の代表は、A代表が優勝するためにいい選手たちが脈々と育ち続けていることが大事だと思っています。それが順調にできていることが今の女子サッカーの誇りであります。


 3番目の柱に「世界基準の個を育成する」というものがあります。お手元に選手たちの育成年代のプロフィール資料があるかと思いますが、トレセン、エリートプログラム、JFAアカデミー、GKプロジェクトなど、さまざまなプログラムを経て選手たちがしっかりと育ってきました。こういったプログラムが機能していることはすごく喜ばしいと思います。また、これらのプログラムに載っていなかった中からも代表選手が出ている。それ自体もいいことだと思っています。今回のW杯にはTSG(テクニカルスタディグループ)を派遣して大会を分析しています。代表やTSGからのフィードバックを受け、しっかりと育成プログラムや試合環境をブラッシュアップしていきたいと思います。特にこのチームのサッカーは世界から高い注目を浴びていまして、かなりベンチマークされたと認識しています。このチームのサッカーを目指して世界が努力してくるので、私たちはさらにその上をいくように、しっかりとブラッシュアップしていかなければならないと、気が引き締まる思いでいます。


 先ほど会長からもありましたが、(柱の1つ目である)「サッカーを女性の身近なスポーツにする」。日本の女子サッカーはこの部分がまだ進んでいませせん。今年あった男子のW杯後の機運であったり、なでしこジャパンのアジアカップ優勝、19年のW杯、20年の東京五輪、23年のW杯と進んでいくこと。U−20W杯も優勝し、11月にはU−17のW杯があります。こうした機運の中でできるだけ、1人でも多くの女の子たちにサッカーの楽しさや喜びを伝え、普及を広めたいと思っています。


「なでしこビジョン」の最後には「なでしこらしく」という言葉を掲げています。ひたむき、芯が強い、明るい、礼儀正しい。今回のチームはまさにこの“なでしこらしさ”を体言したチームでした。サッカーの中身はもちろんですが、彼女たちの姿が多くの人を魅了し、大会を通じて多くのファンを作り、多くの人に愛され、応援してもらえるチームを作りました。こういったことは本当に大事なことだと思いますので、選手たちには必ず持ち続けてほしいと思いますし、日本女子サッカーとしても必ず守り続けていきたいと思っています。

池田「明るさと努力と笑顔と感謝の気持ちを持って」

池田監督は選手たちのエネルギーをピッチでどう表現してもらうかを考えたという
池田監督は選手たちのエネルギーをピッチでどう表現してもらうかを考えたという【スポーツナビ】

池田 今日この日に、トロフィーと一緒に帰国できたことを大変うれしく思います。そしてそのトロフィーを勝ち取ってくれた選手、スタッフを誇りに思っています。このチームを一言で表すと、本当に元気がよく、ご飯をよく食べ、よく寝て、おしゃべりもして、よくトレーニングする。そういうチームでした。なので私はそのエネルギーをピッチでどう表現してもらうか、というところにエネルギー、パワーを使い、選手たちの持っている力をピッチで出してもらうことが私の役目だと思って指導したり、一緒にボールを蹴ったりしてきました。


 立ち上げから1つ1つのキャンプ、AFC(アジアサッカー連盟)の大会を通じて選手たちは本当に成長してくれました。自チームの活動、今まで育てていただいた指導者やかかわってくれた方々への感謝の気持ちを忘れずに過ごしてこられたと思っています。その力の塊が今、前にあるトロフィーだと思っています。


 このチームは今大会でひと区切り。U−20というカテゴリーは優勝で終わりますが、また彼女たちには次のステップ、なでしこであったり、また素晴らしい人生を歩んでいってもらいたいと思っています。今回のように、すべてが成功で終わることばかりではないと思います。そのときも、先ほど選手たちにはミーティングで伝えましたが、明るさと努力と笑顔と感謝の気持ちを持って乗り越えて、素晴らしいサッカー人生、それぞれの人生を歩んでいってもらえたらと思っています。本日はお集まりいただきありがとうございました。

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