F・トーレス「日本の文化を学びたい」 サガン鳥栖 新加入会見

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サッカーは情熱、夢

トーレスは「時間ができれば日本全土をいろいろと回りたい」と話す 【スポーツナビ】

――日本で行ってみたいところ、日本の食で食べてみたいものはあるか?

トーレス 日本料理は大好きです。非常に素晴らしい場所があると聞いています。佐賀県もそうですし、佐賀の料理も素晴らしいと聞いています。いろいろなところに行きたいと思いますが、でも一番重要なのはサッカーです。ですから、できるだけ早くサッカーをしたいと考えています。いくつか試合で勝利を収めることができて、時間ができれば日本全土をいろいろと回りたいと考えています。ヨーロッパでは、私が日本に来ることができて幸運だったとコメントしてくれている方がいまして、私も本当にうれしく思っています。私もできるだけ多くのことを知りたい、できるだけ多くの場所を訪問したいと思っています。

――交渉が始まってからJリーグの試合を見ていたと言っていたが、興味のあるチームがあったか?

トーレス 私のチームの試合をたくさん見ました。例えばフォーメーションを見たり、5−3−2とか4−3−3とかフォーメーションを変えているのも見ましたし、どういうようなオプションがあるのかを見るようにしました。もちろん他のチームの試合も、W杯の試合も見ました。日本のリーグは非常に技術的にもよいリーグだと思っていますし、高い技術力があり、質も高いと考えています。メンタル面では準備ができていると感じますので、必要なのは実際にチームメートとトレーニングすること。私にどのようなことを期待しているのか、どのような形で貢献できるのかをはっきりと見ていきたいと思っています。

――サガン鳥栖は最近アカデミーで結果を残していて、海外遠征も力を入れている。生ける教材が近くに来てくれたが、選手にどのような影響があるか? トーレス選手はアカデミーの選手にどのようなことを伝えたいか?

竹原 地方の田舎のチームとしてJ1で戦う難しさを財源的にも人材的にもすごく考える中、早い期間でユースの成長を促すということで、アトレティコ・マドリーにも2年前にU−18が行かせていただき、トーレス選手と一緒に写真を撮っている場面も今回のプレゼンテーションでも使わせてもらって、勝手に縁を作っているわけですけれど、私たちの前を向くチャレンジクラブというか、チャレンジしていくクラブであり続けるためのステップとして、人間的にも素晴らしくて、フットボールプレーヤーとしても素晴らしい選手が目の前にいる、それが目標になる。子どもたちがそれを見て、スポンジのように吸収していく。本当にそれを夢見ているので、トーレス選手に期待するものは多岐にいっぱい持っていますので、ユースもさらなる飛躍をして、トーレス選手を目指す選手が出てくることを私たちは祈ります。センターFW(CF)を育てるというのは私たちユースの課題でもありますので、センターバック、CF、ここに早急に力を注いで、特に部門のアカデミーを育てようというのは中期プランとしてもあります。その代表格として豊田(陽平)選手、トーレス選手を見習って育てていくという目標にしていきたいと思います。

トーレス 私もできるだけのことをしたいと思っていますし、若い人にできるだけのことを教えたいです。子どもたちには常に言いたいんですが、サッカーは情熱、夢です。アカデミーに行ってぜひ楽しんで、多くのことを学んでほしい。楽しんで努力してほしいと考えています。もちろんサッカーをすることは重要ですが、楽しむこと、チームで行うこと、常に自分の夢を持つことが重要だと思っています。夢自体は教えることはできませんので、夢は自分で見つけて進んでいってほしいと思います。

――佐賀のサポーターに自分を何と呼んでほしいか? またサポーターにメッセージを。

トーレス 私はチームに名前をつけてくれと言ったことはないですが、みんなから尊敬される選手になって、ファンの方が私の名前を勝手に決めてくれればいいと思います。17歳の時は“エル・ニーニョ”と呼ばれていましたが、もう子供ではないので、違った名前になると思いますが、ある程度、時間が経ってプレーを見て決めてくれればいいと思います。空港で素晴らしい歓迎を受けて日本に来ました。これからも期待に応えられるようなプレーをしたいです。皆さんがこの名前がいいと思った名前で呼んでくれればいいです。

竹原社長が「ありがトーレス」の掛け軸を披露して会見を締めた 【スポーツナビ】

――先程、15歳からイニエスタとやってきたと言っていたが、イニエスタに報告はしたか? 過去にJリーグでプレーした監督や選手に相談したりしたか?

トーレス アンドレスとはいつも話をしてきました。日本に行くことにしたとアンドレスから聞きました。彼にとって素晴らしいところに行ったなと思いました。その後、私がオファーを受けていることも彼に話しましたし、私が日本に行くことを決めたと言ったら、「おめでとう」とメッセージが来ました。アンドレスは親しい友人ですし、考え方も似ていると思います。彼にとっても私にとっても家族は非常に大切な存在ですし、日本のような国でプレーできるのはいいことだと思います。家族と一緒に相談しながら決断できたのは良かったと思います。アンドレスが日本と移籍契約を結んだ時はうれしく思いましたし、私が移籍契約を結んだ時も「良かったね」と言ってもらいました。

――日本はW杯で盛り上がりを見せたが、日本の戦いぶりは見ていたか? また今夜のW杯決勝をどのように予想するか?

トーレス サッカーを長くやっている者にとって、日本がW杯で素晴らしい試合をしたことは驚くことではありませんでした。ベルギーに最終的に負けてしまったのはある意味で驚きでしたが、サッカーは予測不可能はことが起こりますから、そういう結果もあり得ると思います。スペインは一度W杯で優勝しましたが、出るたびに優勝候補と言われて結果を出せないこともありました。W杯を手にするということは、選手にとってもファンにとってもすごく大きな夢ですし、難しい夢ですが、将来、スペイン代表がまたW杯で優勝できればいいと思います。今日の決勝では、私のチームメートだった選手が3人(フランスのアントワーヌ・グリーズマンとリュカ・エルナンデス、クロアチアのシメ・ブルサリコ)プレーしますので、素晴らしい試合になればと思いますし、選手に「幸運を」と言いたい気持ちです。

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