クロアチア代表の合言葉は「今でしょ!」 モドリッチらは最後の好機を生かせるか?
期待されるも国際舞台で結果を残せず
モドリッチ(左)ら主力選手たちにとって、今大会は国際舞台で結果を残せる最後の好機となる 【写真:ロイター/アフロ】
これまでクロアチア国民は、ルカ・モドリッチやイバン・ラキティッチ、マリオ・マンジュキッチを擁する今の代表チームに多大な期待を寄せてきた。しかし、この世代はいまだに輝かしい成績を残せずにいる。ユーロ(欧州選手権)2012での失意に続き、4年前のW杯ブラジル大会でもグループリーグ敗退。ユーロ2016では、スペインを抑えてグループ首位通過を果たし、一時は“ダークホース”として注目を集めたが、結局、ベスト16のポルトガル戦で延長戦の末に0−1で苦渋をなめた。
気付けば、世界的なスター選手であるモドリッチ(32歳)を筆頭に、複数の選手が結果を残せないままおそらく最後になるW杯を迎えている。30歳のラキティッチでさえ大会後の代表引退をほのめかしており、何かを成し遂げるなら「今しかない」のだ。
カリニッチ離脱も影響なし
カリニッチが離脱もするもアルゼンチンに3−0と快勝した 【Getty Images】
ナイジェリア戦の試合終盤、「腰が痛い」との理由でFWニコラ・カリニッチが交代出場を拒否したのだ。これにズラトコ・ダリッチ監督は断固とした態度を示し、同選手を強制帰国させたのである。こうした規律違反を容認していては、チームワークなど成り立たない。指揮官の判断は全面的に支持された。たとえ戦力が1人減っても、チームにとって有害となりかねない不満分子は早急に排除すべきなのだ。
いずれにせよ、数日後にはカリニッチの名前を口にする者などいなくなっていた。21日のアルゼンチンとの第2戦に3−0と快勝したことで、話題はそちらで持ち切りとなったのだ。
「クロアチアがアルゼンチンを粉砕」
ニジニ・ノブゴロドでの試合後、そんな見出しがクロアチアの紙面やニュースを飾った。日本のサッカーファンもその目で確認しただろう、いくらアルゼンチンが精彩を欠いたとはいえ、クロアチアは実力で完全勝利を収め、1試合を残して決勝トーナメント進出を決めたのだ。