狭いホールほど方向性が定まらない…… 改善のポイントは「腕と体のシンクロ」
ジャスティン・ローズのスイングは、両肘と胸の空間がとてもきれいにキープされている 【写真:ロイター/アフロ】
狭いホールでは身体の動きが止まる
また「曲げたくない」という意識も、残念な事に球を曲げる大きな要因だ。狭いホールに限らず「方向性を出したい」と思った時ほど、腕や手元の動きでクラブをコントロールしようとしがちだ。言い換えると体の動きが止まってしまっている。スイング中に腕や手元の運動量が増えると、フェースの開閉が急激に起こるなどしてインパクトでフェースをスクエアな状態に戻すのが難しくなってしまうのだ。
両肘と胸はずっと一緒
だからこそ狭いホールほど体をダイナミックに動かす必要がある。正確にはそれくらいの意識を持つと、手先でクラブをコントロールする動きが打ち消され体と腕がバランスよく連動して、いつも通りのスイングをする事ができる。
注意するポイントは、両肘と胸の中心を結んだ三点でできる空間だ。スイング中にこの空間が壊れないように振る意識を持つとよい。
お手本となるのはリオデジャネイロ五輪で金メダルに輝いたジャスティン・ローズ(英国)のスイングだ。ローズは「腕と体のシンクロ」を重視するコーチのデビッド・レッドベター氏に師事していたことから、両肘と胸の空間がとてもきれいにキープされている。プロでも狭いホールや優勝争いなどのプレッシャーがかかる場面で腕と体のシンクロが崩れがちだが、ローズの場合そういったシーンはほとんど見られない。
そんなローズもしばしば行っているが、直径15センチ程の軟らかいトレーニングボールを両肘と胸にはさんだ練習がおすすめだ。腕だけで振ろうとすると空間が崩れボールがつぶれたり、腕がボールから離れてしまう。まずは小さな振り幅からでもよいので、はさんだボールと腕の関係性を変えないで体でクラブを動かす感覚を覚えよう。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ