長友「今修正しないと手遅れになる」 国際親善試合 マリ戦後のコメント

スポーツナビ

マリ戦後、長友(中央)は「今修正しないと手遅れになる」と危機感を募らせた 【Getty Images】

 サッカー日本代表は23日、ベルギーのスタッド・モーリス・デュフランで国際親善試合のマリ戦に臨み、1−1で引き分けた。日本は前半44分にアブドゥライ・ディアビにPKを決められて先制を許したが、後半49分に途中出場の中島翔哉がA代表初ゴールを決めて同点に追いついた。

 試合後、ディフェンスラインからの組み立てに課題を感じたという長友佑都は、「もう伸びしろなんて言っていられる時期ではない」とコメント。ワールドカップ(W杯)本大会まで3カ月を切り、「今修正しないと手遅れになって終わる」と危機感を募らせた。

 日本の次戦は27日、ウクライナと対戦する。

長友佑都(ガラタサライ/トルコ)

「伸びしろなんて言っていられる時期ではない」

 攻撃の時にディフェンスラインからセンターバックが持ってボールを回す時、組み立て時の崩し方というか、ボランチの位置だったり、トップ下の位置、サイドバック(SB)の位置も含めて、そのままのポジションにいてしまうとプレッシャーははめやすい。今日も特に後半に感じましたけれど、相手が守りやすい状態を自分たちで作ってしまっていると思います。だからもっとボランチが落ちるなり、SBが逆に高い位置を取ってボランチを(ディフェンスラインに)入らせたりというか、そういうポジションチェンジがチームとしてできていかないと、いい崩しはできないのではないかと思います。少し単調になりすぎていました。後ろでつないでいるけれど怖さがなくて、逆に危なっかしくて結局ロングボールに頼るしかない。

 本番はもっと相手のフィジカルレベル、1対1のレベルが高いので、あのボール回しだと(ボールを)取られてショートカウンターを食らうんじゃないかと。(本大会では対戦相手の)スピードがえげつないんでね。ボールを持った時の組み立てはチームとして修正すべきところだと特に思いました。

(監督の指示がはまらなかった時にピッチ上で修正していく能力が必要?)そこが今日はできなかったですね。経験のある選手を中心にピッチ内で話すところがいっぱいあったと思うし、ピッチでプレーするのは選手なので。そこは相手の状況とか自分たちが今まで積み重ねてきた経験をどのようにプレーに生かしていくかはもっと考えていかないとね。

 試合は生き物なので、話したからといって全部を解決できるわけではないし、相手のフォーメーション、レベルが変わったり、自分たちの選手が変わったりするのでより一層話さなければいけないと思います。僕個人としては今日久しぶりに宇佐美(貴史)とコンビを、あまり組んだことはない中で組んでみたり、途中から入った中島とも初めてでしたから、もっと話をしていかなければ厳しいと思いますね。やっぱり簡単ではないです。

(なかなかすぐにはできない?)ああいうはめられた状況でも、その2人のコンビネーションで崩したりできないと厳しいと思います。はめられる状態や時間帯は出てくると思うので、そんな中でも2、3人のコンビネーションでサイドを崩すことができないと厳しいと思うので、僕も反省しています。

(最初は伸びしろを感じたが?)今後の伸びしろと言いますけれど、もう期間もないわけで、試合数もないわけで。もう伸びしろなんて言っていられる時期ではないのでね。ここで見せていかないと、ここで修正していかないと。今修正しないと手遅れになって終わりますよ。

本田圭佑(パチューカ/メキシコ)

出場時間が限られた本田は、次のウクライナ戦に向けて意気込みを語った 【写真:高須力】

「話すと悪いところばかりが出てしまう」

(前半は外からどう試合を見ていた?)全体的にはあまり話すことはないかなという感じです。話すと悪いところばかりが出てしまうと思うし、収穫は唯一、負けなくてよかったことくらいだと思います。選手全員が感じていることだと思います。

 個人的にも次(ウクライナ戦)はチャンスはもう少し長い時間あると思うので、あとはそこで勝つ。今日の相手より強い相手なので、いい緊張感のある最後のテストマッチですけれど、仕上げていきたいと思いますけどね、もう少し。

中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル)

代表デビュー戦でゴールを挙げた中島(右) 【写真:高須力】

「ドリブルでもパスでも仕掛けろと言われた」

(ゴールシーンはよく詰めていたが)ああいう位置にいられないこともあるので、今日のゴールシーンはよかったと思います。(ゴールについて)あれは三竿(健斗)がパスと言っていたので、すごくいいパスをくれたと思います。触るだけだったので。

(途中出場した時点では)負けていたので、2点取らなければいけないし、攻撃の面でどんどん仕掛けて、みんなで2点取れればいいと思っていました。(具体的にどんな意識?)なるべくボールを受けて、監督が求めることをやりつつ、状況を見ながらプレーできればと思いました。(監督の指示は)どんどん前に行ってドリブルでもパスでも仕掛けろと言われました。

(短い出場時間だったが楽しめた?)初めてでしたし、初めて一緒に試合をやる選手もいたので、これからもっといろいろな部分で良くなると思います。今日は相手もうまい部分がかなりあったので、すごく面白かったです。次はもっといいプレーができるようにしたいと思います。

(ゴール前で3人をかわしたシーンは狙い通り?)できればかわす前に相手の前に入れればよかったですけれど、まだちょっと遅かったので、ああいうプレーに変えました。(イメージは)ポルトガルでもアフリカの選手はかなりいるので、特に問題はなかったです。

(得点という結果を初キャップで出した。大きなインパクトを残せた?)負けなくてよかったというのはあります。次はもっといいプレーをして勝てるように。勝ちにつながるようなゴールだったり、アシストができるといいと思います。

(外から見ていた時間帯の攻撃について)決めるチャンスが前半はありましたし、いい形も作っていたと思います。試合を見ながら、監督がハーフタイムに何を言うのかを聞きながら見ていました。なるべくボールを受けて、仕掛けていくというのが(自分の)特徴でもありますし、(ディフェンスラインの)裏でも足元でも状況に応じてプレーできればいい。出し手の状況を見ながらやれればと思います。

(練習も含めて初めてのA代表の印象は?)監督とやるのが初めてなので、何を言ってるのかはしっかりと聞いていました。攻撃だったらなるべく早く相手の裏を取ることを求めていると思うので、そこは練習から意識していました。

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