若手とベテランの活躍に沸いた平昌パラ 東京と北京ではさらなる飛躍に期待
エントリーした5種目すべてで表彰台に登る活躍を見せた村岡 【写真:田村翔/アフロスポーツ】
38名の選手が参加した日本選手団は、前回のソチ大会を超える10個のメダル(金3、銀4、銅3)を獲得した。アルペンスキー女子座位の村岡桃佳(早稲田大)は、大回転での金メダルを含め、エントリーした5種目すべてで表彰台に登る偉業を成し遂げている。男子座位では、森井大輝(トヨタ自動車)が初日の滑降で銀メダルを獲得。新競技として独立したスノーボードでは、成田緑夢(近畿医療専門学校)がクロスで銅、バンクドスラロームで金。6大会連続出場のノルディックスキー立位の新田佳浩(日立ソリューションズ)は1.5キロスプリントクラシカルで銀、10キロクラシカルで金と、ふたつのメダルを手にした。
大日方邦子団長は、「金メダル3つを含む10個のメダルを獲得できた。複数競技でベテランの選手も若いアスリートもそれぞれに活躍してくれたことを誇りに思う」と話し、選手の健闘を称えている。
好成績をもたらしたサポート体制
メダルなしに終わったソチ大会後JISSで激しいトレーニングを重ねた新田は金メダルに輝いた 【写真:田村翔/アフロスポーツ】
例えば、新田もそのひとりだ。メダルなしに終わったソチ大会以降、日本代表の長濱一年コーチと平昌パラリンピックにピークを合わせる「4年計画」を立てた。そのなかで、JISSでのフィジカルトレーニングは重要な要素のひとつとなっており、「毎日吐きそうになるくらい」行ってきた。
スキーチームの荒井秀樹監督も、その成果を語る。「ソチ大会後、すべてのパラ競技のなかでクロスカントリースキーチームが一番最初にJISSの体力測定を利用した。新田が8年ぶりに金メダルを獲得したという今回の結果が、(施設を利用することで)パラの選手も世界で戦えることを証明したと思う」
また、37歳の新田自身も「諦めなければメダルを取れる。ぜひこの思いを東京、そして北京に伝わればいいと思う」と語っている。