2017年有馬記念は5歳3強vs.3歳の争いか キタサンV最右翼も気になるジンクス
サトノクラウンに最強助っ人ムーア
春秋グランプリ制覇を目指すサトノクラウン 【スポーツナビ】
前走のジャパンカップは3番人気10着と思わぬ大敗だったが、もともと負けるときは大負けするムラっぽいタイプ。また、14日の1週前追い切りの動きを確認して後、有馬出走を正式に表明したのだが、東西トップトレーナーの一角である堀宣行調教師がそこまで見極めてGOサインを出したのだから、大敗後の不安はないと見たい。
そして、馬の実力とともに強調したいのが、今回コンビを組むのがライアン・ムーアだということ。今や日本の競馬ファンにもすっかりおなじみとなった世界のトップジョッキーで、サトノクラウンとコンビを組むのは2歳時のGIII東京スポーツ杯2歳ステークス1着以来、約3年ぶり2度目のこと。そのときの感触がよほど良かったのか、ムーアはサトノクラウンの能力を相当買っており、JC前には本番では別馬に騎乗するにも関わらずサトノクラウンの最終追い切りに騎乗したほどだ。
乗り難しいサトノクラウンをムーアが完ぺきに操れば、春秋グランプリ連覇は自ずと見えてくる。
強力5歳勢、いずれも一発秘める脚
5歳勢は伏兵もタレント揃い、昨年4着ヤマカツエースが今年は馬券圏内へ突っ込むか 【写真:中原義史】
2年前の二冠牝馬ミッキークイーンは、古馬になってからも牝馬戦線の主役として常に上位争いしてきた。GI勝利からは遠ざかっているが、牡馬相手でも昨年の有馬記念5着、今年の宝塚記念では3着と、決して劣らない能力の高さを見せている。前走のGIエリザベス女王杯は脚部不安を克服しての3着。もともとが叩き良化タイプだけに、休み明けを1回使っての上積みは当然だろう。調子を上げて挑む有馬は、昨年以上の好走を期待していい。
また、同じ5歳牝馬ルージュバックもまだまだ見限れない。もともとはこちらが世代牝馬の主役と目されており、GIでは今ひとつ実力と結果が噛みあっていないが、昨年はGII毎日王冠、今年は中山コースのGIIオールカマーで牡馬相手に快勝している。実力は問題ないだけに、あとは歯車が1つ噛みあえば一気の上位進出があってもいい。