【ディファカップ】トーナメントはDDT22歳コンビが優勝 潮崎が「男豪三兄弟」でまさかの“覚醒”

高木裕美

異色6人タッグはUMA軍団が無残に散る

ハル・ミヤコ女史が連れてきたUMA軍団の河童小僧が、無残にも浜に圧殺…… 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 丸藤正道&HARASHIMA&河童小僧組vs.浜亮太&田中稔&日高郁人組による異色6人タッグでは、UMA軍団が謎の増殖をするも、浜の巨体に圧殺された。

 丸藤とHARASHIMAの「ハラシマルフジ」は、DDTのKO−Dタッグ王座保持者。そこにUMA軍団が合体することで、さらなる化学変化が期待されたが、UMA軍団エージェントのハル・ミヤコ女史が連れてきた新戦力は、いかにもうだつが上がらなさそうな河童中年親父。見覚えのある体格に、「YOSSHA」と書かれたTシャツを着た中年男に対し、客席からは「マサオー」という謎の声援が飛んだ。

 丸藤と稔が見ごたえのあるリストの取り合いを繰り広げれば、HARASHIMAと日高はキック合戦を展開。普段は見られない顔合わせに観客が唸る中、UMA軍団は作戦がことごとく失敗。序盤に小僧が浜の巨体を持ち上げようとして失敗し、親父との入れ替わりを試みるも、「分っからない」どころか、レフェリーにモロバレで即アウト。試合終盤には、浜のスプラッシュ、スティンクフェイスで虫の息となった小僧を助けるべく、親父がレフェリーのカウントを阻止するも、浜は親父を抱え上げると、小僧の上にチョークスラムでたたきつけ、2人まとめてオオキドプレスで圧殺。河童の神通力も、浜の巨体の前には通用しなかった。

ノアの石森太二がX−Division王座防衛

石森がX−Division王座防衛に成功 【写真:SHUHEI YOKOTA】

 Impact X−Division 選手権試合では、ノアの石森太二がDDTのマイク・ベイリーを下し、2度目の防衛に成功した。

 石森は闘龍門出身で、03年1月の「WRESTLE−1」東京ドーム大会で日本デビューを果たすと、同年8月22日に同所で開催された闘龍門Xの日本逆上陸興行では、佐藤秀、佐藤恵とともにアイドルユニット「セーラーボーイズ」を結成。いまやバラモン兄弟として違う次元に到達してしまったあの2人と、このディファのリングで歌って踊っていた“黒歴史”もある。ノア入団後はタッグ、シングルでともに目覚しい戦績を残し、GHCジュニアヘビー級王座は最多記録となるV10を達成。今年11月9日、カナダで開催された「Impact Wrestling」の大会で第83代王者のトレバー・リーを破りX−Division王座を獲得。かつてはAJスタイルズの代名詞とも言われたベルトを、14年の真田聖也(現SANADA)に続き、日本人2人目の戴冠者となった。対するベイリーはカナダ出身の27歳。昨年、DDTマットに初来日し、すぐに頭角を現すと、竹下とともにKO−Dタッグ王座も獲得するなど、そのテクニック・実力は折り紙つきだ。

 ベイリーはおくすることなく、軽快な動きで石森に向かっていくと、チョップ合戦を展開。旋風脚から、フィニッシュ技のアルティマウェポン(シューティングスタープレス式ダブルニードロップ)で一気に勝負を狙うが、かわされて自爆。すかさず石森が背中に450°スプラッシュを突き刺すと、さらにもう1発。キャリアの差を見せつけ、ベルトを死守した。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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