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武井壮も苦戦した車いすテニス
「くすぶっている人にこそやってほしい」
車いすテニスに挑戦した武井さん
車いすテニスに挑戦した武井さん【スポーツナビ】

 車いすに乗りながらテニスをする。文字にすると簡単に表現されてしまう車いすテニス。しかし、ラケットを持ちながらの車いす操作は一筋縄に取得することのできる技術でなく、常に動き続けながら相手の裏をかいてショットする正確性・判断力は健常者テニスと同じ、車いすが加わる分、さらなる熟練が必要なものかもしれない。


 スポーツナビは、陸上・十種競技の元日本チャンピオンでタレントの武井壮さんが車いすテニスを体験するNHKの取材現場に同行。武井さんに車いすテニスをプレーして感じたことや魅力を聞いた。

高難易度……しかし、やりがい満点

ラケットを持ちながらの車いす操作に苦労するも、時折、鋭いショットを放ち選手を驚かしていた
ラケットを持ちながらの車いす操作に苦労するも、時折、鋭いショットを放ち選手を驚かしていた【スポーツナビ】

 今回の車いすテニスには苦戦しましたね。テニス自体をほぼやったことがないのと、さらに車いすに乗ってプレーするのが加わるという、2つの壁がありました。


 やはり最初はラケットを持って車いすを進ませることにハードルがあって、全然思い通りに動かないし、正確な場所にポジショニングができない、漕ごうとすると指をラケットと漕ぎ手の間に挟んでしまったり、難易度の高さを感じました。


 僕はこれまでさまざまな車いすスポーツに挑戦してきましたが、それらと比べて、テニスの車いすは、回転するのも進むのも、総合的にみて操作性が高い。ターンがとてもしやすくなっている分、動きがクイックで、スピードに乗ると、行き過ぎてしまったり回り過ぎてしまったと、最初は本当に難しい。慣れてくると自分の足で進むかのように動けるのだろうなという想像はつきますが…。


 車いすテニスは、自分の(攻撃の)ターンが終わったら終わりとか、自分がショットしたら終わりではなく、ショットしつつ次のポジションに移動するための準備をする。準備をしていると、今度は相手がそれを見て裏をかいてくるので、車いすを使ってひたすら新たな状況判断をして対応しないといけない、もう果てしなく難易度の高いプレーの連続です。ただ、ボールをラケットで捉える技術、車いすを思い通りに操作する技術が少しでも上達すると飛躍的に楽しめる世界が広がっていくように感じました。最初はとても難しいこの競技ですが、日本選手が世界のメジャー大会も制していることもあり、大きな夢を実現できる可能性を持っている魅力的な競技ですね。


 パラスポーツの中でトップクラスの(車いすの)操作性と、テニスも高い技術が求められる車いすテニス。対戦した齋田(悟司)選手や古賀(貴裕)選手のテニスの場所まで道のりは長いですが、チャレンジするやりがいは満点ですね。

試合中に感じた自分に対する無限の可能性

武井さんは「もっと練習したい」と話し、悔しい表情を見せた
武井さんは「もっと練習したい」と話し、悔しい表情を見せた【スポーツナビ】

 健常者テニスのように足で立ってボールを追う方が、確かにプレーはアクティブにできるかもしれませんが、車いすを自分の考えた場所に操作できている楽しみが、車いすテニスには加わっているんです。最初は本当に不自由で「何て動かないんだろう」と思いながら、ストレスが大きかったのですが、少し(車いすを)コントロールできるようになって球に追いついた時の、1球だけでもしっかり返した時の達成感はすごいです。まず球をラケットに当てて相手コートに返せた喜びと、車いすという自分の唯一の武器で良いポジショニングができた喜びの2つが重なりますからね。その達成感がこの競技の一番の魅力だと思います。


 そして、より速く思い通り車いすを動かせるようになれば……、より正確にボールをショットできるようになれば……、より良いポジションでボールを迎えられるようになれば……、より相手を惑わせる戦略を自分の頭の中に持っていれば……など、ゲームの中で無限の可能性を自分自身に感じることもできます。


 やりがいとともに達成感も満点です。難易度と達成感、プラスとマイナスの絶対値の振り幅が大きくて、自分の伸びしろを感じられる競技ですね。

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