越川優が語るグラチャンの意義とポイント 共に戦ったからこそ分かる、選手のすごさ

田中夕子
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女子に続き、12日からはグラチャンバレー男子が始まる 【Getty Images】

 9月5日に開幕したワールドグランドチャンピオンズカップ(以下、グラチャン)は女子が終わり、12日からは男子の戦いが始まる。中垣内祐一監督のもと、2017年7月7日付のFIVB世界ランキングで12位の新生全日本がブラジル(1位)、米国(2位)、イタリア(4位)、イラン(8位)、フランス(9位)という世界の強豪に挑む。

 スポーツナビでは、過去2回グラチャンに出場し、5月にインドアからビーチバレーに転向したばかりの越川優(ホリプロ)にインタビューを行い、グラチャンという大会の位置付けや今大会に向けて選出された日本代表選手たちについて話を聞いた。時に日本代表やJTのチームメートとして、時にVリーグで対峙(たいじ)する対戦相手としてどんな印象を抱いていたのか。

グラチャンは「五輪翌年のスタートとなる大会」

自身の経験を踏まえ、グラチャンの位置付けを語る越川 【スポーツナビ】

 インドアの日本代表選手としてプレーしていた頃、グラチャンは秋に行われる大きな大会の1つで、「五輪翌年のスタートとなる大会」という意識を持っていました。

 世界選手権やワールドカップに比べると出場国は少ないですが、それでも男子は各大陸王者がすべて強豪ばかり。五輪が終わると、各国の布陣がガラリと変わるので、「この国はこんな選手がいるんだ」と新しい戦力を知る機会でもあり、自分自身も世界との差が今どれほどなのか現状を知ることができ、結果以上に面白味のある大会として臨んでいました。

 僕自身、グラチャンへの出場は2回。2005年と13年、どちらも個人的に転機となる年でした。

 05年、初めてのグラチャンは21歳。イケイケでしたね(笑)。長野と東京で試合が開催され、僕は長野の岡谷工業高校を卒業したばかりだったということもあり、たくさんの方に注目していただけたことがありがたかったですし、長野での国際大会に参加できる喜びもありました。子供の頃からずっと、全日本の選手としてプレーすることが夢だったので、ゴールデンタイムにテレビ中継される、注目度の大きな大会に出場できたことで、それから世界と戦っていくきっかけになった大会でもありました。
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著者プロフィール

神奈川県生まれ。神奈川新聞運動部でのアルバイトを経て、『月刊トレーニングジャーナル』編集部勤務。2004年にフリーとなり、バレーボール、水泳、フェンシング、レスリングなど五輪競技を取材。著書に『高校バレーは頭脳が9割』(日本文化出版)。共著に『海と、がれきと、ボールと、絆』(講談社)、『青春サプリ』(ポプラ社)。『SAORI』(日本文化出版)、『夢を泳ぐ』(徳間書店)、『絆があれば何度でもやり直せる』(カンゼン)など女子アスリートの著書や、前橋育英高校硬式野球部の荒井直樹監督が記した『当たり前の積み重ねが本物になる』『凡事徹底 前橋育英高校野球部で教え続けていること』(カンゼン)などで構成を担当

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