ブロックを知れば、バレーはさらに面白い 「コミット」「リード」って、知ってる?
ブロックに注目すれば、バレーの新たな面白さを発見できるかも? 【写真:アフロスポーツ】
シャットアウトだけがブロックではない
もしも、コートに立つ6人がレシーブに入って相手のアタックをレシーブできるならブロックは必要ありませんが、それは究極であり、人間の反応速度には限界があります。ブロックがない状況で相手のスパイクをレシーブで上げる、という戦術は理論的には成り立たない。それを封じるための第一の策がサーブであり、二段階目がブロック。そして、ブロックによりコースが限定されたボールや、ワンタッチしたボールをレシーブする、この三段階がトータルディフェンスと考えられ、それぞれのチームはさまざまな戦術を駆使しています。
相手のクイックにヤマを張るのがコミットブロック
コート真ん中のブロッカー(6番)がクイック攻撃をあらかじめマークしている 【スポーツナビ】
そしてリードブロックは、すべての攻撃に対して1人でも多くブロックに参加させることを目的にしたブロックです。コミットブロックとは異なり、相手のセッターや状況を把握して、トスが上がるのを見極めてから反応する。理論上は相手の攻撃に振られることはなく、アタックに対して確実に1枚以上が参加できるのがリードブロックです。
もう1つ、ゲスブロックというのはその中間。リードブロックを仕掛けようとした際に判断を誤って、間違ったところに跳んでしまう後追いのブロックであり、相手の攻撃を推測して勝手に跳んでしまうものです。コミットほどのスピードもなく、リードのような正確性もない。いわゆる失敗ブロックです。
残念ながらVリーグでも、日本人はゲスブロッカーが非常に多いというのが実情です。世界的に見ても日本のブロックはレベルが低いとされるのはこの辺りに原因があり、国際試合では世界のトップに名を連ねるチームのミドルブロッカーはほとんどゲスブロックをしません。時折、ミドルの選手がゲスブロックをして、結果的に1対1になったサイドブロッカーが効果を上げるときもありますが、ブロック戦術としては失敗です。
コミットブロックとリードブロックの主な特徴 【スポーツナビ】