小倉記念はグレイソヴリン系と相性抜群!? 荒れるサマーハンデ戦の激走穴馬を分析

JRA-VANデータラボ

過去10年で1番人気の優勝がない

 今週は日曜日に小倉記念が行われる。サマー2000シリーズのハンデ戦はたいてい波乱含みのレースとなっており、このレースにも同じことが言える。過去10年で1番人気の優勝がないことに加え、二けた人気馬の激走が多いことが特徴だ。その点に注目し、今年のレースを占ってみたい。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

小倉記念の人気別成績(過去10年)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1は過去10年の小倉記念の人気別成績。1番人気の成績は【0.3.2.5】。複勝率は50%でそこまで悪くないものの、未勝利である点は非常に気になる。その一方で、二けた人気馬の激走が目立つ。16番人気の優勝や15番人気が2着の例がある。これだけでも一筋縄ではいかない難解なレースであることがわかる。

小倉記念を10番人気以下で好走した馬

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 では二けた人気で好走した馬はどんな馬なのか(表2参照)。調べてみると面白いことが分かった。昨年11番人気で優勝したクランモンタナをはじめ、過去10年では5頭が該当する。すべて牡馬であり、当日のハンデは52から55キロに収まっている。極端に重い馬や軽い馬はいなかった。前走レースは重賞だと、大きく敗れている馬がほとんど。1600万クラスで6着に敗れていたような馬もいる。10番人気以下なので前走着順は悪いことの方が多いようだ。

 そして興味深いのは血統面。母父トニービンの馬が3頭もいる。しかも、クランモンタナ、キタサンアミーゴ、ダンスアジョイとすべて違う馬だ。ケンブリッジレーザはタマモクロスだが、系統的にはトニービンと同じグレイソヴリン系となる。父がヘイロー系であるという点も共通していることだが、それはさほどめずらしくない。母父の系統が偏ることの方がめずらしく、非常に面白い共通項だと言える。

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