阪神の糸井&桑原が古巣相手に魅せる!? 今年の“関西ダービー”の見どころ

山田隆道

通算はオリックスの25勝24敗1分

今季、オリックスから阪神へFA移籍してきた糸井。古巣相手にどんな活躍を見せるのか!? 【写真は共同】

 2005年にセ・パ交流戦が始まって以来、関西のスポーツマスコミはセ・リーグの阪神とパ・リーグのオリックスの試合を“関西ダービー”と称して盛り上げてきた。大阪近郊に本拠地を置く両球団の真剣勝負。本当は日本シリーズで激突すれば理想的なのだが、それがなかなか実現しなくとも、今は交流戦があるからありがたい。昨季までの交流戦通算対戦成績は、オリックスの25勝24敗1分け。僅差の好勝負を展開している。

 そして6日から今年度の関西ダービー「オリックスvs.阪神」3連戦が京セラドーム大阪で幕開けする。今季ここまでの阪神は貯金10を数え、セ・リーグ首位の広島と1ゲーム差の2位につけている。一方のオリックスは借金2のパ・リーグ4位だが、現在7連勝中と上昇気流に乗っている。両球団ともチーム状態は悪くない。熱戦が期待できそうだ。

数多くあった移籍がらみの人間ドラマ

 また、この両球団は古くから選手や首脳陣の行き来が活発だったため、これまでの関西ダービーではそういう移籍がらみの人間ドラマも数多く生まれてきた。たとえば元阪神監督の岡田彰布がオリックス監督となって甲子園に凱旋したり、たとえば元オリックスのガッツマン・平野恵一が阪神に移籍して古巣に立ち向かったかと思えば、その後に再びオリックスに戻って阪神に対峙したり、たとえば元阪神のエース・井川慶がオリックスのユニホームを着て阪神相手に先発したり……とにかく両球団のファンが熱く燃えるような、あるいは複雑な心境で戸惑うようなシーンが随所に見られたものだ。

 とりわけ10年〜11年の交流戦で実現した「岡田彰布監督率いるオリックスvs.真弓明信監督率いる阪神」の関西ダービーは印象深い。1985年の阪神日本一に主力として貢献した2人の“アキノブ”が、互いに監督となって激突したわけだから盛り上がらないわけがない。ちなみに、その2年間の対戦成績は岡田オリックスの6勝2敗であった。

糸井相手にオリファンの反応は!?

 そういう目線で今季の関西ダービーを見てみると、最大の注目はやはり糸井嘉男になるだろう。ご存知、昨季までオリックスの主軸だった糸井は、FA移籍によって今季から阪神のユニホームに袖を通している。京都府出身で近畿大卒というバリバリの関西人、天然だとか宇宙人だとか評される陽気で奇抜なキャラクター、それでいて超人的な身体能力とフィギュアみたいな筋肉美。これだけ関西の野球ファンが好みそうな要素がそろいまくった選手、すなわち関西ダービーを盛り上げるにふさわしい選手はなかなかいない。

 かつて広島から阪神にFA移籍した新井貴浩は、その1年目の広島戦で初めて当時の広島市民球場に凱旋したとき、古巣ファンから厳しいブーイングを浴びた。あれを思うと、今年の糸井も興味深い。果たして、古巣・オリックスのファンは虎の糸井にどんな反応を示すのか。新井と違って糸井は関西圏内での移籍だが、それがどう影響するのか。

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著者プロフィール

山田隆道

作家。1976年大阪生まれ。早稲田大学卒業。「虎がにじんだ夕暮れ」「神童チェリー」などの小説を発表するほか、大の野球ファン(特に阪神)が高じて「阪神タイガース暗黒のダメ虎史」「プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。現在、文学金魚で長編小説「家を看取る日」、日刊ゲンダイで野球コラム「対岸のヤジ」、東京スポーツ新聞で「悪魔の添削」を連載中。京都造形芸術大学文芸表現学科、東京Kip学伸(現代文・小論文クラス)で教鞭も執っている。

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