阪神の糸井&桑原が古巣相手に魅せる!? 今年の“関西ダービー”の見どころ
一時のドン底からは脱したが…
それでもマスコミの注目度が高い阪神だけに、少し打てない時期が続くと、どうしても騒がれてしまう。糸井も5月に調子を落とし、自己ワーストの7試合連続(28打席連続)無安打無出塁という不振に陥ったときは厳しい声にさらされた。現在は一時のドン底からは脱したようだが、糸井本人はまだまだ満足していないだろう。
金子を打ち崩してこそのFA移籍
だが、そういう難敵を打ち崩し、チームに新しい力を与えることこそ、高額契約のFA選手に求められる要素だから、糸井にとって今年の関西ダービーは実に意義深い。ここでの糸井の活躍いかんによって、今後の阪神の気流も変ってくるのではないか。オリックスにとっても、チームの状態が良い今だからこそ、糸井を黙らせたいところだろう。
苦労人・桑原の登板にも注目
この桑原が今季ここまでの活躍をするとは、いったい誰が予想できただろうか。11年〜14年まで在籍したオリックスではほとんど活躍することができず、阪神移籍後もしばらくは鳴かず飛ばず。しかし、昨季ウエスタンリーグで好成績(29試合1勝3敗2S・防御率2.42)を残し、今春のオープン戦でも好投を続けると、金本知憲監督から勝ちパターンのリリーフの一角を任されるようになった。今季ここまで25試合に登板して3勝1敗11H、防御率1.13。4月〜5月にかけて16試合連続無失点も記録し、今やドリス、マテオとともに虎のブルペンを支えている。
これには阪神ファンのみならず、オリックスファンも驚いていることだろう。31歳という遅咲きながら、見ちがえるような覚醒を果たした桑原が、古巣・オリックスとの関西ダービーに挑むべく、京セラドーム大阪に凱旋する。金本監督が「和製リベラ」(米大リーグ・ヤンキースで活躍したストッパー)と呼ぶ桑原特有の高速スライダーが、小谷野栄一、中島宏之、T−岡田といった実績豊富な打者が並ぶ猛牛打線相手に通用するのか。それもまた今年の関西ダービーの見どころだ。