羽生、まさかの7位「悪い癖が出た」 宇野は1位も反省「攻めきれなかった」

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国別対抗戦男子SP、羽生はまさかの7位となった 【写真:坂本清】

 フィギュアスケートの国別対抗戦が20日、東京・国立代々木競技場第一体育館で開幕した。男子ショートプログラム(SP)では、日本代表として出場した宇野昌磨(中京大)が103.53点で1位、羽生結弦(ANA)は83.51点で7位だった。2位は ネイサン・チェン(米国)で99.28点、3位は金博洋(中国)で97.98点。

 この結果、チーム別順位は日本が順位を上げて1位。2位にロシア、3位には米国がつけた。大会2日目の21日は、ペアSP、アイスダンスフリーダンス、男子フリースケーティングが行われる。

 国別対抗戦は今季の上位6カ国による団体戦。男女シングル各2名、ペアとアイスダンス各1組でチームが構成され、各種目の順位に応じて与えられるポイントの合計で争われる。

羽生「余計な気持ちが入り過ぎた」

悔しげな表情を見せた羽生だが「悔しさが成長につながる」と、前向きに言葉を締めた 【写真:坂本清】

――出だしに力が入った?

 悪い癖が完全に出てしまったなと思います。自分の中で、この演技に対して余計な気持ちや思いがちょっと入り過ぎてしまったなと思います。

――余計な気持ちとは?

 もちろんチーム戦だからこそという緊張感もありましたし、明日がプリンスさんの命日だったので、そういう気持ちも込めてやろうと集中していたつもりだったんですけど、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

――練習で調子が良かったからいけるという気持ちだった?

 ショートは試合でできていないだけなので、自分の中では反省し切れていると思うんですけど、結局最後まで試合の中で作り切れなかった。ショートプログラムに対して苦手意識が完全にでき始めちゃっているので、良いイメージがないし、しっかり時間をかけて打破していきたいと思います。

――最後、天に向けて何か言っていたようだが、何を言っていた?

「ごめんなさい」と言いました。本当に申し訳ないなという気持ちでした。変なプレッシャーを自分の中でかけ過ぎていたなという感じがすごくあって、それでもできると自分では思っていたので、そういう意味では「本当に成長していないな」とやりながら思っていました。

――他の試合で同じような精神状態はあったか?

 最初の4回転ループの失敗に関しては、直すべき部分はないので、自分の感覚的にはもうしっかり跳べているジャンプです。明日きちんと跳べばいいと考えています。サルコウに関しても軌道から修正してきて、だいぶ安定してきて決まるようになっているので、そういう意味では試合での苦手意識みたいなのが出過ぎているんだなと感じます。

――プリンスさんへの思いは?

 今の自分には語る資格が全くないと思っています。でも少しでもこの曲とこのプログラムを見て聴いて楽しんでくださったらうれしいですし、このプログラムを、この曲を選び、振り付けてくださったジェフリー・バトルさんにも感謝の気持ちでいっぱいです。

――フリーに向けては?

 今回の試合はショート、フリーの合計得点で戦う大会ではないですし、ショートとフリーの順位で、みんなで戦う大会なので、もう今日のことは関係なく、明日は明日で自分の力を出し切れるようにしたいと思います。

――気持ちの切り替え方やメンタルの保ち方は?

 失敗があればあるほど悔しいという気持ちが強くなって、その悔しいという気持ちは絶対に成長につながると僕は思っています。別に切り替えなくてもいいと思っていますし、悔しい気持ちがあるからこそ、また明日わくわくできると思っています。

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