5冠の池江璃花子、自由形でつかんだ自信 “世界のトップ”狙って意識に変化

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女子初の日本選手権5冠を達成した池江(中央)。世界を視野に入れる16歳は、得意のバタフライに加えて自由形でも力を発揮した 【奥井隆史】

 世界水泳(7月14日開幕、ハンガリー・ブダペスト)の代表選考会を兼ねた競泳・日本選手権の最終日が16日、愛知・日本ガイシアリーナで行われ、女子50メートル自由形と同100メートルバタフライの2種目を制した池江璃花子(ルネサンス亀戸)が、女子では史上初となる5冠を達成した。
 50メートル自由形は2位と0秒84差の24秒57で、100メートルバタフライは2位と1秒3差の57秒39で優勝。他を寄せつけない泳ぎでそれぞれ派遣標準記録をクリアし、5種目の世界水泳代表に内定した。

過去とは違う心境で臨んだ日本選手権

レースに向けて、集中する池江 【奥井隆史】

 日本競泳界期待の16歳は、大会全4日間で5種目10レース(予選含む)に出場。得意とするバタフライの2種目(50、100メートル)のみならず、自由形でも100メートルで初優勝、50と200メートルでは2連覇。中でも100メートルには、「去年から自己ベスト(53秒68=日本新)が出ていないのでそこを目標にしたい」と意気込んで臨み、2位と1秒差をつけて圧勝した。目標としていた自己ベストにはわずかに届かなかったものの、しっかりと強さを見せた。

 見事に5冠を達成した今大会に、池江は今までとは違う心境で臨んでいた。
「去年の五輪や一昨年の世界水泳のときは、とにかく出場するという気持ちが大きかった。今年はしっかり世界水泳でメダルを狙う、という気持ちでこの大会に臨みたいと思います」

 中学3年時の2015年日本選手権で50メートルバタフライを制し、3位だった200メートル自由形では世界水泳のリレー代表に初選出。さらに高校1年で迎えた16年大会にはエントリーした4種目中3種目で優勝(50メートル自由形、200メートル自由形、100メートルバタフライ)し、リレーを含む4種目でリオデジャネイロ五輪代表に内定した(注:大会後に7種目に増)。しかし、世界水泳、リオ五輪ともにメダルには手が届かず。リオでは個人4種目のうち、決勝進出したのは100メートルバタフライ(5位入賞)の1種目だった。

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