5冠の池江璃花子、自由形でつかんだ自信 “世界のトップ”狙って意識に変化
女子初の日本選手権5冠を達成した池江(中央)。世界を視野に入れる16歳は、得意のバタフライに加えて自由形でも力を発揮した 【奥井隆史】
50メートル自由形は2位と0秒84差の24秒57で、100メートルバタフライは2位と1秒3差の57秒39で優勝。他を寄せつけない泳ぎでそれぞれ派遣標準記録をクリアし、5種目の世界水泳代表に内定した。
過去とは違う心境で臨んだ日本選手権
レースに向けて、集中する池江 【奥井隆史】
見事に5冠を達成した今大会に、池江は今までとは違う心境で臨んでいた。
「去年の五輪や一昨年の世界水泳のときは、とにかく出場するという気持ちが大きかった。今年はしっかり世界水泳でメダルを狙う、という気持ちでこの大会に臨みたいと思います」
中学3年時の2015年日本選手権で50メートルバタフライを制し、3位だった200メートル自由形では世界水泳のリレー代表に初選出。さらに高校1年で迎えた16年大会にはエントリーした4種目中3種目で優勝(50メートル自由形、200メートル自由形、100メートルバタフライ)し、リレーを含む4種目でリオデジャネイロ五輪代表に内定した(注:大会後に7種目に増)。しかし、世界水泳、リオ五輪ともにメダルには手が届かず。リオでは個人4種目のうち、決勝進出したのは100メートルバタフライ(5位入賞)の1種目だった。