世界一豪華な競馬開催、ドバイWCナイト 合田直弘氏が馬券対象の3競走を展望

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死角らしい死角が見つからないアロゲート

 最後に、現地時刻20時45分、日本時刻25時45分の発走となる、ダート2000mのG1ドバイワールドC。

アロゲートに死角は見つからない 【(c)Racingfotos.com】

 ここは衆目の一致する通り、アロゲート(牡4、父アンブライドルズソング)の力が1枚も2枚も抜けている。レイティングを比較してもそれは明らかで、アロゲートが134を持つのに対し、2番手に並ぶ2頭が118と、16ポンドもの開きがあり、単純計算すれば、アロゲイトが2番手以下を9馬身以上引き離して勝つことになるのである。西海岸から東海岸への遠征にも全く動じず、初コースも難なく克服してきた馬で、重箱の隅を突いても死角らしい死角が見つからないのが実情だ。どうせなら記録的なぶっちぎりを演じ、シガー(135)を超えるレイティングを叩き出すところを見てみたいものである。

 ドバイワールドCには、「リピーターが強い」という傾向があるだけに、昨年の2・3・4着馬であるムブタヒージ牡5、父ドウバウィ)、ホッパーチュニティ(牡6、父エニーギヴンサタデー)、スペシャルファイター(牡6、父テオフィロ)らが、今年も2番手グループを形成することになりそうだ。

レイティングを比較すればアウォーディーは2番手、チャンスは十分にある(撮影:高橋正和) 【netkeiba.com】

 先ほど触れたレイティングは非常に興味深く、レイティング118で2番手に並ぶ2頭のうち1頭はアウォーディー(牡7、父ジャングルポケット)で、レイティング117で4番手に並ぶ3頭のうち1頭がアポロケンタッキー(牡5、父ラングフュール)。そして、レイティング116で7番手に位置しているのがゴールドドリーム(牡4、父ゴールドアリュール)なのである。ブックメーカーのオッズを見ると、日本調教馬は軒並み34倍以上のオッズで下位人気に甘んじているが、レイティング的には、上位に顔を出しているのである。世界の名だたる公式ハンディキャッパーたちの目に、それほど大きな狂いのあるはずもなく、日本調教馬が馬券の一角に食い込む場面もあるように思う。

ラニが「マジ本気モード」に突入すれば一発ある(撮影:高橋正和) 【netkeiba.com】

 そして、忘れてはならないのが、世界をあっと言わせるポテンシャルを秘めるラニ(牡4、父タピット)である。何かのきっかけでスイッチが入って、「マジ本気モード」に突入することを期待したい。

 なおレースの模様は、グリーンチャンネルで生中継(23時30分から26時30分)されるので、ぜひ生で御覧いただきたいと思う。

(文:合田直弘)

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