30周年のダイナマイト関西が引退興行 尾崎魔弓、キューティー鈴木らが花添える

スポーツナビ

ダイナマイト関西がその30年のプロレス人生にピリオドを打った 【写真:前島康人】

 女子プロレスラー・ダイナマイト関西の引退興行が11日、東京・後楽園ホールで開催され、超満員札止めとなる観衆を集めた。

 1986年にジャパン女子プロレスでデビュー。レスラー生活30周年となった今年、3月20日のOZアカデミー後楽園ホール大会のリング上で、今年いっぱいでの現役引退を発表し、引退ロードを突き進んできた。
 最後となる試合で対戦相手に選んだのは、デビュー当時から苦楽をともにし、リング上では対角に立つことが多かった尾崎魔弓。30年の歴史が詰まった2人の戦いは、30分を越える激闘となり、最後は関西が得意のスプラッシュマウンテンでピリオドを打ち、試合後は抱き合って涙を流した。

緑色を携えたファンで“聖地”は満員に

最後の対戦相手はデビュー当時から一緒だった尾崎魔弓 【写真:前島康人】

 超満員札止めに膨れ上がった“聖地”後楽園ホールには、関西のイメージカラーである緑のTシャツ、応援用の緑のサイリウム、応援バルーンを持ったファンが集まり、最後の勇姿を見守る。

 メーンイベントに組まれた2人のシングルマッチ。11月13日のOZアカデミー横浜文化体育館大会では、関西の希望でタッグを組み、お互いのカラーを分け合ったコスチュームで登場。山下りな&雪妃魔矢といったお互いの弟子を相手に貫禄の勝利を上げた。そのリング上で、関西が最後の対戦相手として尾崎を指名。これを受託した形で、今回の試合が決まった。

 尾崎はいつも通り正危軍のメンバーを連れて入場。対する関西は、威風堂々、1人でリングに上がり、最後の試合に臨んだ。

正危軍が乱入し、何度もピンチが訪れた 【写真:前島康人】

 序盤は関西の重い蹴りが繰り出され、尾崎が倒れたところをキャメルクラッチの体勢に入る。しかし、尾崎のピンチに正危軍が乱入。場外乱闘にもつれ、関西は左耳上部から出血が見られるなど、ラフファイトに苦しめられる。さらにリングに戻ってもイス攻撃の餌食にあうと、最後はイスに座らされ、チェーンで身動きできない状態にされて、攻撃を受ける。

 それでも尾崎を後ろから捕まえての胴締めスリーパーで落としにかかると、再び正危軍が介入しようとする。しかし今回はリングサイドで待機していたMK4(加藤園子、AKINO、花月、小林香萌)らが助けに入り、正危軍を自由にさせない。ここから尾崎をコーナーにおいてのトレイン攻撃が始まるが、なんと関西にも攻撃の手が加わる。抱きつくような形のダイビングボディアタックを繰り出す選手もいれば、若手の木村花は目の前で止まって頭を下げての握手。1人1人が感謝の気持ちを込めて攻撃した。

代名詞・スプラッシュマウンテンでピリオド

最後は代名詞・スプラッシュマウンテンで尾崎をしとめた 【写真:前島康人】

 この後も首にチェーンを付けられ場外を引っ張りまわされるなど、尾崎のラフファイトに苦しめられたが、20分経過した頃、関西が尾崎に対し、高角度バックドロップを10連発。体力的に限界が近い2人だったが、尾崎が関西のスプラッシュマウンテンを切り返し、正危軍が再び介入。尾崎のレッドミストは、関西がよけて、代わりにPOLICEが正面から食らってしまい再起不能に。

 関西はエルボー、ハイキック、尾崎は裏拳、シャイニングウィザードを繰り出すと、リングに机がセットされ、関西の上に机を置いてのラウンディングボディプレス。これを何とか関西が返すと、逆に尾崎を捕まえて机の上でパイルドライバー。さらにグリーンフォール、ダイビングフットスタンプと大技を繰り出すと、最後は自身の代名詞と呼べる必殺技、スプラッシュマウンテンで試合を決めた。

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