マリナーズ、プレーオフ進出へ奮闘中 絶望的な状況から9月に巻き返す
存在感を発揮している青木
マイナー落ちも経験したが、9月は3割を超える打率を残している青木 【Getty Images】
ところが、「気持ちだけは折れないように」と、あのとき自分に言い聞かせるように話していた青木は、9日にスタメンで出場すると今季第2号の本塁打を放ち、翌日の試合では猛打賞。その後もヒットが続くと、チームもプレーオフ争いに復帰。スコット・サービス監督は若い選手を試すのを諦め、状態のいい青木を使うようになった。青木は、自らチャンスを引き寄せたのだ。
その後、9月中盤まで湿りがちだったロビンソン・カノとネルソン・クルーズのバットも終盤に入ってチームを支えた。26日の試合では、9回に追いつかれ嫌な雰囲気だったが、延長11回表、カノが決勝本塁打を放ち、プレーオフに望みを繋いだ。
ワイルドカード争いは28日終了時点でブルージェイズがトップ。2位がオリオールズ。3位がタイガースで、オリオールズまで1ゲーム差。マリナーズはオリオールズまで2ゲーム差の4位。ワイルドカードは事実上、この4チームの争いだ。
残りは4試合。マリナーズが全勝しても、オリオールズとタイガースが負けなければ逆転できないが、一縷の望みを残し、29日からホームにアスレチックスを迎える。岩隈は10月1日に登板予定。最終戦ではフェルナンデスがマウンドに上がる。彼にはまだ、雪辱の機会が残されているのかどうか――。